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Cavalry Saga キャバルリー・サガ  作者: 雲来末
追放立志編
35/147

動き出す歯車 十一節

「トーコ!?」


「ミナカミさん!?」


 突如姿を表したトーコに驚いた二人は一斉に声を上げました。


「ってヒューさん、なんでトーコの事を知ってるんですか?」


「そういうトワさんこそ・・・いや貴女が出会った地球人がミナカミさんという事ですか」


「はいその通りです。ところでヒューさんはどうしてトーコの事を?」


「ミナカミさんを含む地球人達に対し、この星とこの世界や機士に魔導師。キャバルリー等々の兵器の事を私が教えていたのですよ」


「成程それなら知っていて当然か・・・所でトーコはどうしてココに?」


「それが・・・今日この特設演習場にクラスの皆と来た時に、たまたま機士団の人と魔導師の人が、トワが罠にかかってノコノコやられに来たと聞いてしまって」


 トーコはトワの質問に対し俯き、表情を曇らせながら答えを返し続けます。


「トワには危ない所を助けてもらった恩もあるし、それをまだちゃんとした形で返していなかったから・・・居ても立ってもココに来ちゃった」


「随分大胆な行動だねぇ~。でも大丈夫?クラスの人達とか友達をほっぽって私の所に来て、後で何か言われたりしない?」


「その辺りの事は大丈夫だと思う。今回の一騎討ちに出るはクラスの代表者二人で、私や他の皆はあくまで見学と応援らしいから」


「私としては一緒にキャバルリーに乗り込んでくれる相棒の魔導師がいなくて困ってた所だからありがたいけど・・・トーコの方は大丈夫?クラスの人達と一時的とはいえ敵対する事になるしそれに--」


 トワ一旦言葉を切って真剣な様子でトーコに語り掛けます。


「最悪、国王陛下や王族の方々に貴族達の心証を悪くするかもしれない。それでも私と組む?」


「構わないよ。この世界に来て私が抱いていた不安や恐怖に対して真摯に向き合ってくれたのはトワだけだったし。その事についてもちゃんと恩返しがしたいんだ」


 そう真剣な面持ちで自分の質問に答えたトーコの強い意志を確認したトワは彼女の申し出を受け入れる事を決めます。


 そんな二人の様子を近くで眺めていたヒューはある助言をします。


「トワさんの心配はもっともですが、陛下や貴族達は文句を言わないでしょう」


「どうしてそんな事が解るんです?」


「トワさんと我が国に在籍する魔導師、及び魔導師に代わる存在では地球人相手に瞬殺されてしまう。それでは国内外に向ける示威行動の意味をなさない」


 そう冷静に言い放ち更に話を進めます。


「ならば地球人のミナカミさんが乗り込んで、多少なり善戦した方が示威行動の効果が高まるので文句は出ないでしょう」


「・・・私が負ける事は変わらないんですね」


「それは仕方ありません。それだけ今の貴女と地球人達の実力差は歴然なのですから」


「そこまでハッキリと言われると流石にヘコみますね・・・まあそれはそれとして、私とトーコのオドの相性ってどんな感じなんですかね?」


「それは私も知りたかった。バンベリー先生、確か機士と魔導師がそれぞれ宿すオドには波長があって、その波長が合う者同士が乗り込む事によってキャバルリーは100パーセントの力を発揮すると先生から教わったですが?」


 トワとトーコの二人はキャバルリーの機体性能を限界まで引き出す条件、機士と魔導師の相性についてヒューに尋ねます。


「先程から目にオドを集中させ二人のオドを観察していましたが・・・波長はバッチリ合っています。これなら機体の起動・制御に問題は無いでしょう」

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