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Cavalry Saga キャバルリー・サガ  作者: 雲来末
追放立志編
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王都アルナトラ 六節

 数分後、二人は基地内の機士団専用の演習場に着きました。


「先程話した条件、それはこの演習場内でオニゴトをしてもらう事です」


 そうヒューはトワに告げます。因みにオニゴトとはドラッヘ各地に伝わるポピュラーな遊びで、遊びに参加するメンバーからオニを一人決めて、それ以外のメンバーは制限時間内からオニから逃げ切れば逃げメンバーの勝ち。


 逆にオニが逃げメンバーに触れたり捕まえるとオニの勝ちという非常に単純ながら中々に奥の深い遊びです。


「オニ役は貴女で私が逃げ、場所は場内の市街戦を想定した廃墟区画で行います」


 ヒューはそう言って演習場内の一区画を見やりながら続けます。


「制限時間は今夜から明日の夜明けまで、それまでに逃げ切れば私の勝ち。万に一つ私に触れるなり捕まえれたり出来れば貴女の勝ち。それでよいですね?」


「解りました。必ず捕まえてみせますよ!」


 子供の頃、同世代の子らから仲間外れにされオニゴトをやった経験が無い為に遊びのコツをよく知らないトワでしたが、ヒューの挑発的な物言いについ引っ掛かってそう強気に出てしまうのでした。


 それから日が落ちて更に数時間後・・・


「はぁはぁ・・・全然捕まらない。それどころか姿も見えない」


 深夜の廃墟区画内において汗だくになりその場にへたりこんだトワはそう泣き言を洩らします。


 オニゴトが始まって早三時間、トワはヒューの姿を開始直後の一瞬のみしか目に捉えるのが精一杯で後は区画内を闇雲に探し回っているだけでした。


「闇雲に探し回っても体力を無駄に消費するだけだし、何とか切っ掛けというか手掛かりみたいな物を見つけないと・・・」


 トワはそう感じヒューを探索するためのヒントが何かないかと考えていた所・・・ある事に気付きます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] オニゴト勝負においてまずヒューが強い、速いというのは挑んできたので分かりましたが、トワちゃんが何か逆転の端緒を掴めそうなことにびっくりで。意外性があって面白かったです。また機士とオニゴトと…
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