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そうです。私が死神です。



お兄様といる時、口調の統一感がございませんが、

ネティさんのただのノリです。

気にしないでね。(OvO)


殿下達は私の言うことを何一つ信じてくれず、ついには信頼していたお兄様まで私の味方ではなくなった。


挙げ句の果てに追放印を押されるという実質死刑を言い渡された。


あぁ、私ってなんて幸せなんでしょう!!


屋敷の正面玄関を開けるとすぐの階段の手すりを、変なヤツが滑ってきますよ~。


先ほど断罪の場できていたバカみたいなぶりっ子デザインのドレスではなく、少しキナリ色っぽいブラウスにサスペンダー付きの茶色いハイウエストスカート。


ニーハイソックスが下がらないようにガーターベルトでとめて、編み上げのショートブーツをはいている。


そして右手に追放印。


なんかの術を使って刻まれ消すことは出来ない。これで私は人間界ではいきられなくなったということ。


フ。


思わず嘲笑の声が漏れる。

バカだな…。ホントに馬鹿。


アンリ達。


王族がいかに良くない情報を隠して学んでないかわかりますわ。


私が誰かなんて禁書の棚とか漁ればすぐにわかると思うんだけどねぇ。



「やあ、ネティ。お帰り。ほんのひとときの手錠生活を楽しんできたかい?」


柔らかく、笑うような声が聞こえ振り向くと、アンディお兄様が立っていた。


「えぇ、お兄様。ほんの30分ほどの貴重な体験でしたわ。」


ノリでニコッと返しつつ、お兄様が後ろ手に持っているものをみて自然に屋敷前の庭(草原)に誘導?する。


「まあ、王宮からここまで遠いしね。馬車の奴らはみんなコッチのヤツだからネティの手錠もすぐはずしたがるか~。」


「もう、ホントに王都をでた瞬間消えてましたわ。後は通常速度の3倍くらいの馬車で道じゃない道を飛んでくだけ。」


のほほんとお話しながら庭の中央辺りにまで移動する。


「やっぱりね。あ、そーそーネティが盗ってきた聖典はちゃんと本物だったよ。なんかアホみたいなことばっか書いてあった。」


「竜召還の技術はアホなのか…。」


若干苦笑しつつ私もお兄様と同じものを取り出し向かい合う。


「じゃ、遊ぼっか。いつも通り体力は3ね。」


「オーケー。」


必要事項を確認すると両者とも手に持った、


鎌を降り下ろした。


私が持っているのは大きな三日月型の黒銀の鎌。


お兄様が持っているのはこれもまた大きな三日月型で、色は刃の部分が白。それ以外は黒の白骨のような鎌。


そう……。


死 神 の 鎌 。



もう一度確認。


私が逃げたいのは貴族社会じゃない。

約束を果たすために、人間社会から逃げたい。


追放印を押されたって何の意味もない。


だって私たちグリム一族は代々、死神だから。


死神一族は魂を刈り取るだけではなく、個々の特性がある。


私ができるのは、魂の感情部分を刈り取ること。

癇癪を起こしたひとがいたら、一時的に怒りを忘れさせることができて、痴漢野郎におそわれても、性欲をさっと引っ込めさせることがてきちゃいます。


お兄様は振り下ろした相手の概念を消したり操ったりすることが可能。

変な例えでいくと、バケツは座るものという認識に変えるとか。

便利なのが気持ちにも使えて、犯罪という概念を消すこともできる。


グリム家の正体は死神で、そのちからを使いグリム家は罪人の刑を執行したり、辺境伯としての地位を高めていったらしい。


それだけじゃないと思うけど。


「ネティ、アーユオーケー?」


アンディがニッコリ笑って聞いてくる。


「オーケー!レデイ…」


「「ファイト!」」


互いの胸の前に現れている、緑色のHPのバーみたいなのに向かって鎌を振り下ろしかかった。


死神に対しては自分の特性は通用しないけど、魂を盗るのはできるのよね。


でも、さすがにそれは危ないから自分の体力エネルギー?みたいなのだけ引きずりだして、それを削る。


っていうゲームです。そう。遊んでます。


まだ準備があるらしいので暇潰しでこの神様の(死神)の遊びをたのしんでいます。


体力は体から話している場合消費しないけど、(何でかは知らない)攻撃されたら減る。


無くなったら負け。マジでもうゲームとオナジなのよ。


こんな遊びをなぜ私だけではなくお兄様もできるかなんて知らない。


知らないことばかりだけど、生まれた家が特殊すぎてしかたがないわ!


推測、というか多分事実だと思うけど、お兄様も転生者じゃないかしらね。


何年前の冬に見たものがあって、お兄様に用があって部屋を尋ねたら返事がなかったのよ。


「お兄様?」って少しドアを開けて覗いたら


『肉まん、肉まん、肉まん、にくまん、ニクマン、…』


と、まあ、鬼の御そうでこの世界にない食べ物肉まんのレシピかもしくは似たものなのかを、山のよーに積み上がった本から探してて…。


食べたくなったんだろうね。お兄様。


もしかすると転生前は日本の男子高校生だったかもしれないわ。


記憶を持った転生者の集まりかもしれないわ。私の家。


確かに、あまり家族の生理的関係感ないから納得なんだけどね。


「ネティ、アイツに会ってどうすんの?背格好もだいぶ違うと思うし顔も変わってるだろ、わかるかなぁ?」


お兄様の口調も少し砕けておりますわね。


「?なに言ってるの、お兄様。そこは勿論…。」


「そこは勿論?」


「勘。or運。」


「勘かー笑。」と彼方を見つめて笑わないで欲しい。

そしてそれを、真剣だったらどっちかが死ぬ結果になりそうなバトル中に言わないで欲しい。


「ま、頑張れ。少しは時間を稼いどくから。逃亡者さん?」


「ま!ありがとうございますわ!共犯者さん?」


互いの鎌がぶつかり合い近くなった顔にニッコリ笑いかけあう。


そして、笑みを消すと同時に残り1だったゲージを空にした。








読んでくださりありがとうございます。

誤字脱字あったら教えてくださいね。

  

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