今更
「会いたい。」だなんて。
今更
いなくなった瞬間に思うなんて
遅すぎるよね
消えた何気ない日々
君はさりげなく
その中にいた
話して笑って
満ち足りていたあの頃
ああ、君は遠くへ
僕はまだここに残るというのに
離れたくないよ
忘れて欲しくないよ
たとえ思い出さえも
私から離れようとも───
「会いたい。」だなんて。
今更。
まだ会えるうちに
言っておけば良かった
そうしておけばきっと
この切ない思いも
もう少し和らいでいたのに
後悔ばかりの
この忘れられない傷跡も
こんなに深く刻まれなかったのに
夕焼け空に浮かぶ白い雲
いつかはハート型に見えたのに
今はもう崩れている
まるで君と僕の
恋の結末みたいだな
そう独りで呟く
あの時引き止めておけば。
もっと前に伝えていれば。
君に恋をしていなければ。
「ごめんね。」だなんて。
今更。
何に対してなのか、僕自身が分からない。
それでも
溢れる想いがそう伝えたいんだ───
「会いたい。」
「会いたい。」
もうすっかり
心も距離も離れていった君に告げても
意味は無い
僕は結局
どんなに後悔しても
泣いても
挫けても
全て嫌になっても
前に進まなければならない
この想いを持ち続けて
僕は明日も、この世界を生きるよ
君と笑い合えない、この世界で。
我ながら落差が凄い。いい恋でした。本当にありがとうございました。