真実は、猫の目のように変化して、分かりにくい
あいかわらず、思い付きと勢いだけで、書き散らかしている猫です。
まあ、思い付きだけじゃなく、思い込みも多いかもしれない。
その辺は、気を付けなきゃいけないんですけどね。
最近、気になったのは、古着のリサイクルについての記事。
猫自身は、あんまり服にこだわりがない。安くて、肌触りが良くて、サイズが合っていて、洗濯しやすければいいや。という有様で、流行にも詳しくないし、超有名のレベルでないとブランドも分からない。そんな感じだから、猫の着た、着ている服など、とても古着として使えるはずもなく、したがって、古着を売ったことはありません。
これはもう着ないな、という服は、切って雑巾替わりにして、最後は捨てる。
そんな感じです。
ただね。有名ブランドの服で手入れが良いものや、ジーンズなどマニアが存在するものが古着として売られているのは知っているし、あと、所謂「後進国」の貧しい人へ古着が送られているということも、知ってはいたの。
リサイクルは良いこと。貧しくて服にお金を払えない人に古着を送ることも良いこと。
そう思ってました。
でも、これ、必ずしもそうではないみたいです。
送られた古着がどうなっているのか? 実は、よく知りませんでした。
一部は、実際に、人々のもとに送られているようです。けれど、その国の状況によっては、運送の手段が無く、港に積み上げられたまま野ざらし状態になっている場合もあるとのこと。そして、それは、「先進国」からの善意として、今も、港に送り届けられ続けていて、引き取り手の無い古着の箱はさらに積み上げられているとか……。
港に積み上げられた箱は、きっと、港の機能を圧迫してしまっていることでしょう。
運ばれていかず、積み上がる一方では、邪魔な存在になっている可能性が高い。もし、火災などが起きたら……。
人々のもとに送られていった古着も、問題があるようです。
それは、その国の衣料産業を圧迫してしまうからです。
古着は、基本的にタダ。もしくは非常に安い値段で、出まわります。所謂「後進国」の衣料産業は、その安値に負けてしまう。やっぱり、安さには力があるのですね。
良かれと思ってしたことが、必ずしも良い結果を生むとは限らない。
そういうことを、あまり、知らずにいたことに、ちょっとばかりショックを受けた猫でした。
こういうのって、バランスが難しいとは思います。
蚊が媒介する感染症対策として、殺虫剤を練り込んだ蚊帳というものがあり、日本は、それを世界各国に配布しているそうです。そして、ただ配布するだけでなく、現地で作ってもらえるようにと、タンザニアに工場を建設したという話を思い出しました。
一時、話題になったように思いますが、その後、どうなっているのでしょうか?
現地の方たちのために、良い形として動いていてくれたら、と思うのですが。
本当に必要とされているものって、何なのか?
ただの善意の押し付けだったり、捨てるということへの罪悪感を薄めるための行為でしかなかったり、では悲しい。
当該の記事も、また、ある一面でしかないのかもしれません。
必ずしも、「真実は1つ」ではないのだと、猫は思うのです。