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で、いったい誰が付けたのか?

 あいかわらず、思い付きと勢いだけで、書き散らかしている猫です。


 最近、猫の周辺では、“二つ名”がちょっとした流行りとなっているようです。

 まあ、要するに、あだ名なのですが、最近は、学校などで、あだ名は付けちゃ駄目だとかいうことになってるみたいですね。夏目漱石先生も、苦笑いしてそう。


 嬉しくないあだ名っていうのは、どうしてもね。

 そういうのは、付けられた側にとってみれば、ずっと残るんだろうからね。

 言葉って、すごい傷を負わせることがあるんだよね。


 ではあるんだけれど、変なあだ名って、やっぱり面白い。

 猫もそこそこ性格が悪いせいか、変なあだ名を見てしまうと、吸い寄せられちゃうんだな。

 変なあだ名の宝庫と言えば、世界史。


 今のカリキュラムとか全然分からないのだけど、猫の通った高校では、当時の校長の方針だとかで、全生徒が世界史必修だった。文系理系問わず。

 世界史の授業では、教科書の他に世界史の資料集(正確な書籍の名前は忘れた。)と『世界史用語集』(山川のやつです。)が使われていたんだけど、猫はもっぱら、資料集と用語集ばかり見てた。

 はっきり書くと、授業の内容はほぼ聞いていなかった。ひたすら、面白そうな部分をめくって盗み読みしてたの。で、時々、先生が脱線し出すと、そこからは真剣に聞いた(←脱線内容の方が断然面白かったんだもん。先生、ごめん。)。


 世界史を選択した人なら知ってると思うけど、歴史上の人物には、変なあだ名が付けられていることが多い。

 獅子心王とか航海王子なんていうカッコイイ感じのもあるけど、大抵は、悪口。酷いあだ名が付けられちゃってるんだよね。もうね、禿頭王とか、肥満王とか。

 肥満王なんて2人もいるし。

 ちなみに、禿頭王は実際には禿げてなかったらしい。じゃあ何でなんだよって感じなんだけど、よく分かってないのだと。言われ損? いや、書かれ損? そして禿頭王の跡継ぎのあだ名は、吃音王。


 見た目や、本人に落ち度がない点についてのあだ名も、ちょっとアレなんだけれど、風評被害的なあだ名もあって、欠地王なんていうのは、その代表例。

 欠地王、ものによっては“失地王”と書かれたものもあるけど、この名前が付いたのは、相続の関係で領地が貰えなかったから、らしい。

 ただし、欠地王こと英国王ジョンは結局のところ、大陸領をフランスに奪われちゃってるし、その他いろいろ、やらかしてるんで、英国歴代国王の中で最も評判が悪く、人気が無い。その後、ジョンを名乗る王様すら現れなかったほど。あだ名どころか、本名まで嫌われちゃってるって……。


 王様に、面と向かって、こんなあだ名で呼ぶ様な勇気……じゃなくて無謀な人物は、生き残れなかっただろうから、後世にも伝わってはいないだろう。おそらく、危険が無い場所にいて、陰でこっそり付けたに違いない。たぶん、後世の歴史学者なんだろうな。


 猫は、絵心がまったく無い残念さんだったから、教科書や資料集とかの歴史上の人物のお顔に“付けたしメイク”とか“魔改造”的なことはできなかったんだけど、変なあだ名とか見ちゃうと、アンダーラインとか引いちゃってました。バカだなあ。ほんと。

 

 しっかし、仮にも教科書に準ずる副読本に、あんまりなあだ名を乗せられちゃってる歴史上人物たちって……。未来の世界で、遥か東方の国で、(禿げてないのに)禿頭王とか、肥満王とか、残念なあだ名で知られることになろうとは……。トホホ~。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 私は「名前」が大好きで、特に文学とか、スポーツとかで知る「欧米系」ではない名前にグッときます。 欧米系は全部聖書ですからね。(笑) 名前に関するエッセイも書いたのですが「実在の人物の名前を…
[一言] 世界史の一番面白いところですね。 失地王ジョンは何故だか個人的に共感を寄せていたりします。 山川の単語帳と聞くと、後ろの索引に乗ってる単語で駄菓子をかけてしりとり対決に明け暮れた高校時代を…
[一言] もともと二つ名もそういうところから始まったのでしょうか。 楽しいお話ありがとうございました。
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