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これは、一応、顔認証なんだろうけど……

前回、『水戸黄門』を取り上げたのですが、昔テレビでやっていた時代劇の1つのパターンが、主人公、もしくは主人公の仲間が町人のふりをして、町の様子を窺うと、何やら事件発生。

そして、その事件を探っていくと、バックに大物の悪がいる。

悪の証拠をつかんだところで、主人公が乗り込み、“残念でした。ぢつわ、俺って偉い人なの~”と正体を明かして、一件落着~の流れなんですよね。


コレって何かに似てません?

そう、“なろう”的ざまぁ展開です。


昔よりも、時代劇が極端に減っちゃって、何かさみしい猫ですが、“なろう”に、ちゃんとその後継者たちが存在してるっていうのは、不思議な感じです。


ところで、主人公が実は偉い人の種明かし。『水戸黄門』では印籠でしたが、“顔”そのものっていう作品もありました。


そう、“余の顔、見忘れたか!”カッ~、カッ~。で、お馴染みの『暴れん坊将軍』です。

(ご存知でない方のために、一応、書いておきますが、カッ~、カッ~の部分はエコーではなく、効果音です。)


そこで、猫は気になりました。

あれ? 将軍の顔を見たことある人って、そんなに大勢いるの?


そこで調べてみました。PCって便利ですよね。


将軍の顔を見ることができる人は、大名と旗本と呼ばれる人たちです。ちなみに、将軍直属であるにもかかわらず、将軍に謁見できないお目見え以下(つまり、上司の顔を知らずに働いている)の気の毒な方々は、御家人と呼ばれていました。

で、旗本は、およそ5,200人だったそうです。


レギュラー放送だった期間、毎週1人、“余の顔、見忘れたか!”カッ~、カッ~。って、将軍様自らがお出ましになって、不祥事を暴かれ、懲戒免職になったとしても、年52人。まぁ、生命的にも懲戒免職になっちゃうから、あまりシャレになっていないんだけれど……。

数的には、ギリギリで、年齢による退職と合わせても、大丈夫なのかな?


懲戒免職者の数として、多いと見るか、それほどでも~と見るか、みなさまはどちらでしょうか?



さらに、どうでもいいことなんですが、猫は人の顔を覚えるのが苦手です。

そして、目も悪い。強度近視っていうヤツです。


将軍への謁見って、いろいろと決まりごとがあったようです。

まず、謁見日。年始の三箇日、五節句(人日〈1/7〉・上巳〈3/3〉・端午〈5/5〉・七夕〈7/7〉・重陽〈9/9〉)、嘉祥〈6/16〉、玄猪〈10月の最初の亥の日〉、そして毎月1日・15日・28日を基本とする月次御礼。それ以外に、相続・叙任・参勤などの際にも大名・旗本らの拝謁が行われました。

で、家格に応じて、拝礼の場所、座次が厳格に決められていて、それは何枚目の畳に座るかというところにまで決まっていたそうです。


仮に、謁見が可能だったとして、遠くの方からしか、将軍のご尊顔を拝することができない家格の旗本の場合、“余の顔、見忘れたか!”カッ~、カッ~。ってなっても、“あれ? 上様って、どんな顔だったっけ?” となった残念な悪人が、中にはいたんだろうな、と妄想してしまう、猫でした。

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― 新着の感想 ―
[良い点] その点、桜吹雪はよくできてる! [気になる点] 年間52人が将軍さま直々に裁かれるほど悪人がはびこっていたら、人事担当者は真っ先にクビかも。あ、世襲だっけ。(笑) [一言] 朱子学の世界で…
[良い点] 気が付くと親友みたいな内懐に入ってくる作品ですね。366色がヨーロッパ車でハイウェイを走るような作品なら、こっちはお洒落なファミリーカーで家族とドライブするみたいな。変な例えですいません。…
[一言] 生命的懲戒免職(笑) 大衆はお忍び権力者が大好きなのだ!
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