嘘か誠か? 誠か嘘か?
4月です。
そして4月と言ったら、エイプリルフール。
……。もう、4月も中旬だっていうのに、今頃になって、その話題?
まぁ、いろいろあって、今更です。
エイプリルフール(April Fools' Day) とは、毎年4月1日には“罪のない嘘やいたずらで笑わせてもいい”という風習のこと。
実はエイプリルフールがいつ、どうして始まったのか、その起源は不明だったりします。
英語圏においては、“嘘は正午まで”と決められていて、その日のうちに種明かしすることになっているようです。
ところで、“罪のない嘘”って何なのでしょうか?
“噓つきは泥棒の始まり”という言葉があるように、そもそも、嘘には罪の香りがべったりと漂います。
英語圏、キリスト教圏では、考え方が違うのではないか? とも思われますが、『旧約聖書』に記されている、「モーセの十戒」には、“隣人に関して偽証してはならない。”という戒律があります。
偽証、つまり嘘は駄目ってことですよね。
じゃあ、具体的には、何が“罪のない嘘”なのでしょうか?
あくまでも、“笑える”がポイントのようです。
人を傷つけたり、種明かしをした後にわだかまりが残るようなものは、相応しくないわけです。
ましてや、犯罪となるようなものは駄目です。
ちなみに、英語では”white lie(白い嘘)”という表現があり、相手を傷つけないための小さな嘘のことを指し示すとか……。
猫は、そろそろ、「なろう」にユーザー登録をして4か月近くになるわけですが、そして、ちょっぴり、書き手側に足を突っ込み、思い付きと勢いだけで、書き散らかしているのですが、創作上において、どこまでの嘘なら、問題ないのか? よく分からなくなることもあります。
“読み専”だった頃は、あまり、その辺を気にしたことはなく、「まぁフィクションだしね。」で済ませておりました。
よく、“この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。”という断り書きがお約束として提示されるわけですが、要するに、実際のモノ、現実にあったコト、と勘違いしてしまう方がいる。
騙される方が悪いのか?
それも、ちょっと乱暴かなぁ、と思います。
特に、生命に関わること、病気や怪我に関すること、の表現は、やっぱり慎重になった方が良い、と感じてしまうのです。
それ以外については、うまく騙しが入るのは、書き手の巧さ、設定の綿密さ、作品としての面白さに直結するわけで、あまり、堅苦しいのは望みませんが。
だって、全てにおいて正確で嘘のない作品って、面白いと思います?
古典として残ってきている作品だって、嘘の内容を含みます。
『源氏物語』なんて、あれ、よく発禁にならなかったものです。
やんごとなき方の正当性が危ぶまれちゃう内容を含んでいますよね。
当事者であるはずの、やんごとなき方々が、喜んで読んでいたっていうのが、凄いと思います。
そういう意味で、日本は、文化面において、昔から、寛容だったのだろうし、その流れが残っていることは幸せなことなんだろうと思います。
『真田十勇士』とか『忠臣蔵』とかも、歴史的事実とされる内容とは、かなり異なっているし、実在が危ぶまれる登場人物なんかも登場します。
上手な嘘に騙されたい。
楽しく、嘘と付き合いたい。
そして、猫の書いた、馬鹿馬鹿しい書き散らかしも、嘘と分かった上で、楽しんでもらえたら、幸いなのです。