プロローグ
初投稿。
短すぎなところは温かい目で無視してくださいね。
俺はなにをするにもダメだった。勉学に励んでも、スポーツに熱中しようとしても。
テストがある。しっかり勉強しよう。
――結果は散々だった。
大会がある。しっかり練習しよう。
――結果は初戦敗退だった。
漫画家になるという夢がある。絶対に叶えよう。
――どこも俺を採用してはくれなかった。
そして理解した。俺にはなにもできない。いつの間にか、努力をするのを忘れていった。
努力なんてする必要が無い。なぜか。努力しても意味なんてないんだ。俺の周りにだって、努力してるやつなんていないじゃないか。
幼馴染みは俺のように塾に行ってるわけでもないのにテストは学年1位だった。
友達は俺のようにスポーツ少年団に行ってるわけでもないのに大会で優勝した。
姉は俺のように家で絵を必死に描いてたわけでもないのに漫画家として人気になった。
皆才能に恵まれて。それでも俺だけは才能なんて無くて。皆に追いつこうと努力して。最終的には、諦めて。
「あははっ。なんだよ、なんなんだよ。俺は一体、どうしたら良かったんだよ。はっ、ははっ。あははははは!」
笑いしか出てこなかった。なにもない俺にはなにもすることもできない。そんなのは当たり前で昔から知っていたのに見ない振りをしてた。
「もう、疲れたよ…。生き甲斐なんてないようなもんだし、いっそのこと死んでみるのも手か…?」
――突如、世界は歪んだ。
視界なんてものじゃない。本当に、世界そのものが歪み、意識を保つのさえも厳しい状況だ。
「……を使…う。この体を…い、…識を……替………して………って…うぞ」
俺が最後に見たのは練習するために使った山盛りになっている原稿用紙だった。
*
……どこだここ。俺はこんな景色に見覚えはない。町並みは中世風、獣人といわれるような人が歩いていて、マジRPG的雰囲気。シャージを着てる俺は間違いなく浮いている。めっちゃ視線を感じる。逃げたい。
「ねぇ、君。珍しい格好をしてるけどどこから来たの?」
背後から話しかけられ振り向くとすっごい可愛い子が立っていた。え、すごい可愛い。可愛すぎて可愛いしか言えないほど可愛いな。服は奇抜だけど。魔法使いのコスプレしてる可愛い子ってなんかすごいね。俺は人の趣味は否定しないよ。うん。
「聞いてる?ねぇねぇ、お~い」
肩を揺さぶられてようやくなにも言葉を返してないことに気が付いた。
「あ、えっと、何?」
「話聞いてなかったの?それじゃあ、もう一回言うね。珍しい格好をしてるけどどこから来たの?」
「日本だけど…」
「ニホン?聞いたことないところね」
「え?ジャパンだよ?ジャパン。」
「さっきと言っていることが違うじゃない。おちょくってるの?」
これさ、まさかとは思うけど……
「もしかして、異世界転移ってやつか!?」
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