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異世界デュエリスト~俺だけが命がけのカード召喚士~  作者: えっくん
たくさん召喚してパワーアップ ゴブリンデッキ!
20/27

5話―⑦―遭遇

 次の日から俺は数日かけてフォースの解析とリリーシャの戦闘訓練をした。

 リリーシャの上達はすばらしく、もう戦闘では俺からは何の文句も出せないほどである。


 レベルアップもあのテキスト通りフォースレベルに使えたので一安心だ。


 進化に関してはとてもかっこよくて強いのだが敵がゴブリンなのでそれほど実感することもなかった。


 そしてもう一つ。ここ数日でガチャを専門に引いたところ新しいカードが出たので紹介する。


 [スペルカード]

 名 前:ゴブリンの防具屋

 コスト:2

 【環境効果】場に存在するゴブリンと名のつくユニットは攻撃力が300アップする。20秒に1度場か手札に存在するゴブリンを墓地エリアへと送ることでゴブリンガードナーをデッキから1体召喚する。この効果は重複しない。


 [スペルカード]

 名 前:ゴブリンの治癒院

 コスト:2

 【環境効果】場に存在するゴブリンと名のつくユニットは最大HPが200アップし、毎秒HPが10回復する。20秒に一度場か手札に存在するゴブリンを1体墓地エリアへ送ることでゴブリンプリーストを1体デッキから召喚する。この効果は重複しない。


 うむ。どれもすばらしい。


 これらのカードを手に入れて準備が整い、ついに今日、俺はこの森から脱出することにした。


 ゴブリンを召喚して先導させる。どうやらこの森の南北は山脈が連なり、東には近頃突如現れた黒い穴があって通れず森を出るなら西側を通らないといけないのだと。人間達も西側から来るから町があるんじゃないかということだ。


 前と同じように強いゴブリンがいるといってきたがこちらも承知の上だと言ったら納得してくれた。


 この森は広い。だがゴブリンはこの森を知り尽くしている。すいすいと木々の間をくぐり抜け、森の出口へと連れて行ってくれる。



 だがこの時、俺はまだ知らなかった。この森を支配するゴブリンの本当の脅威を。





 目の前に……大きなゴブリンがいる。どのくらい大きいかといわれると俺よりもすこし大きいくらい。そして王様みたいな冠をかぶっている。偉そう。


「おう、にいさん。そこをどいてくれ。俺はこの森を出たいんだ」


 ……。


 返事がない。ただの屍のようだ。


 仕方ないので横を通ろうとする。


 !?


 目の前にまた大きいゴブリンがいる。いやさっきのゴブリンか。


 また道を変えようとするとまたまたこのゴブリンが現れた。


 くっ。こいつ、なかなかやりおる。


「さっき摘んだばかりのマスがあるんだ。これで通してくれるか?」


 そのゴブリンに俺の主食を投げると突然それは4つに分裂した!


 そのゴブリンにすごい速さで切られたのだ。


 !?


 こいつ、できる!!


「あっ。やっぱ森出るのやめるわ。じゃあな」


 そういって俺は悲鳴を上げながら来た道を走っていった。



――



 なんだこの数は。まさか罠か? あのゴブリンがそんな真似を?


 いくら走っても走ってもゴブリンが途切れないから何事かと思えば、こういうことだったのか。


 そう、俺は――囲まれているのだ。ゴブリンの大軍に。



 まずは敵戦力を知ろうと思い、バーチャルモニターで確認するが多すぎてまるでわからない。


 その前に俺は敵ゴブリンのステータスに目がいった。そして、身を震わせたのだ。



 [モンスター(小型)]

 名 前:ゴブリン

 H P:300/300

 攻撃力:800

 防御力:800



 !?


 なんだこれ。ソルジャーやガードナーならば100歩譲ってまだわかる。


 だがこいつはただのゴブリンのはずだ。


 何故こんな……。


 そうか。さっきの偉そうなゴブリン。リーダーがいってた王様なのだとしたら。もしかしてそういう類の効果を持っているのかもしれない。


 ソルジャーの上がり方からしたらおそらく効果はこうだろう。場にいるゴブリン1体に付き攻撃力と防御力が50アップする。こんなものか。


 しかしただのゴブリンでこれとは……ソルジャーに至ってはこうだ。



 [モンスター(小型)]

 名 前:ゴブリンソルジャー

 H P:400/400

 攻撃力:2000

 防御力:900



 お分かりいただけただろうか。こんなのと俺は戦わなきゃいけないってのか!?


 しかも敵の数すらまだわからない。


「せめて相手の数がわかればな」

「相手の数でしたら解析機能を使用できます」

「なんだと!! 今すぐそれを使う!」


「起動しました。モニター越しに対象を捉えてロックオン状態にしてください。すべてを捉えた後に数を分析します」


 オーケー。ルカのいう通りにする。


 敵をモニターで捉えると赤のマーカーが出て固定される。これでいいのだろう。


 360度回転してすべてをその状態にしてからルカに始めさせる。


「解析開始。結果が出ました。表示します」



 敵:ゴブリン 一種



 ゴブリンキングキング:1体

 ゴブリンリーダー:10体

 ゴブリンメイジ:20体

 ゴブリンプリースト:20体

 ゴブリンソルジャー:20体

 ゴブリンガードナー:20体

 ゴブリン:50



 合計141体



 ふーん。こんなもんか。ってむりむりむり!! こんなん無理やろ!! 前の12体でも大変だったのに!!


 しかも敵のステータスが軒並み化け物だしどうしようもないわ!!


 強いていうならキングのステータスが意外とそれほどでもなかったことが救いかな。



 [モンスター(中型)]

 名 前:ゴブリンキング

 H P:1000/1000

 攻撃力:1500

 防御力:1500



 それでもめっちゃ強いけどね? 初めての中型だし。



 てかこの状態どうするの。やっぱ戦わなきゃいけない?


 そもそもここに安易に踏み入れすぎたか。


 でもゴブリンがいうには多くて100だっていう話だったじゃん!! これ141いるけど!!



 くそっ。こうなったら全員ぶっ倒してやる。この戦い。俺は絶対に勝って見せるぞぉ!!!

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