5話 君は何色を選ぶ?
さっきまでのボロ雑巾が嘘だったように元気になっていた。
やっぱり顔も殴っておけばよかった。
「そうじゃな、さすがにそのまま向こうに送るとすぐ死んでしまうじゃろうし。
じゃが、お主が望むものを望むままにとはいかんぞ」
「ふむ・・ある程度は譲歩しようじゃないか。ただあまりにも訳に立たないものばかりだったら・・覚えておけよ」
ひぃ!と短い悲鳴を上げながらおっさんは首を上下に振る。
なんか魔王にでもなった気分だな・・
すると神様が徐にちゃぶ台の上にあった飲み物や灰皿を片付け始めた。
何をするのかと観ていた末吉だったが、おっさんがパチンと指を弾くとちゃぶ台の上に赤・白・紺の三色の飴玉と三種類のバックが現れた。
なんだこれ?と思いおっさんを見るとおっさんは飴玉の説明を始めた。
「これはな、能力玉と言って玉よって身に着く能力が変わのじゃよ」
「へー面白い趣向だな、それぞれどんな能力が貰えるのか教えてくれるのか?」
ん~そうじゃなぁと考えたおっさんはまぁいいかと呟き話し始めた。
「本当は何も教えず食べてもらうんじゃが、今回ばかりはどれがどんな飴玉なのか概要だけでも教えよう」
すると初めに赤い飴玉を手にとった
「この赤い飴玉は力玉といい身体能力が高くなり、あらゆる武器を扱いうことができるというスキルが身に着くのじゃ。ただ見た目がムキムキなマッチョメンでちょっとおバカになってしまう欠点はあるがな
次にこの白玉は魔玉といい魔力や知能の数値が高くなり、あらゆる魔法を扱う事ができるスキルが身に着くのじゃ。しかし見た目がヒョロ長で虚弱体し「ちょっと待て」つ・・なんじゃ?」
「なんでメリットだけじゃなく、デメリットまで付いてんの?」
「何かを得るには何かを失わなければならない。あの錬金術を得意とする有名な兄弟も言っておったじゃろ」
なに当たり前の事聞いてんの?と不思議そうな顔をするおっさん
「いやいや、あれは名作だけどフィクションでありファンタジーじゃん」
「なにいっとるんじゃ、お主がこれから行く世界もファンタジーじゃぞ?」
「それはそうだけど!神様なんだからその辺融通きかせられるでしょ!」
するとはぁ~と溜息をつきながらこう言った。
「神様だからといって何でも出来るって訳ではないんじゃよ」
そうなのかと納得できないが理解しようと努力する。
「神だからって出来ることとやりたい事は違うんじゃよ」
・・・このクソジジィもう一度痛い目に遭いたいみたいだな
俺は静かに立ち上がりおっさんの左側に立つと力の限りリバーブローを繰り出した。
「なんじゃ?・・・ッ!!! い、いきなりリバーとは・・お主の拳は神をも殺せるな・・」
ピクピクしているおっさんを横目に座布団に座り直し、最後の飴玉の能力を聞いた。
「おふぅ・・紺玉はな、身体能力や魔力の強化がない代わりにデメリットのないものじゃ
スキルはモンスターを使役できるテイマーの能力が付く、まぁ自身レベルによって使役できるできないがあるのがの」
最後のは意外とまともだな
デメリットがないのに割とまともだなと思い、どれを食べるか考えるが
これ選択の余地あるか?・・・