2.年代記
この世界の歴史は大きく三つに分けられ、それぞれプレダナン期、ダナン歴、ウィシュメリア歴となっている。なおプレダナン期については大まかにでさえも歴史的な記述が現存されていないため歴としての体系的なまとめが困難な状況になっている。
この年代記に置いてはダナン歴元年以前をプレダナン期として扱っている。
ダナン歴元年:
現在の北方四ヶ国(ウィシュメリア、シェルファ、コッタン、ケイオス)全域を国土としたダナン帝国が誕生し、ハイエルフ族を皇族とした魔力至上主義国家となり、魔力を持たない者は蛮族扱いされ迫害されることになった。帝国の帝都は現在のウィシュメリア王都ラドル近郊にあったとされているが現在は跡形もなく消えてしまっていて、一説にはラドル南東部に広がるハバル湖に沈んだと言われているが定かではない。
ダナン歴509年:
ダナン帝国内に於いてただ魔力持たないと言うだけで迫害され続けてきた人々が蜂起しシャープル山脈を越えて西方の未開の地(現在の熱砂王国アスラン全域)にて自由都市国家アスランを建国する。
ダナン歴1205年:
自由都市国家アスランはこの頃になると現在の平地王国ユールシア全域にまで勢力を拡大し、その間小規模に続いていた小競り合いがとうとう大規模な戦闘に発展し第一次北南戦争が勃発する。
この戦いにランディア島に住むドワーフ族が自由都市国家アスラン側に武器などを供給していたことが分かり、帝国側はドワーフ族を掌握することで形勢を圧倒しようと試みる。
ダナン歴1208年:
ランディア島のドワーフ族がダナン帝国側に帰順したため自由都市国家側は劣勢になり帝国側に譲歩することで停戦し第一次北南戦争終結。
ダナン歴1800年:
しばらくの間はお互いに干渉しない平和な時代が続いていたが再び自由都市国家アスランの勢力が台頭してくるにつれて緊張が高まり、現在のユールシアとシャーキンの国境付近において大規模な軍事衝突が発生。第二次北南戦争が勃発する。
この戦争に初めてダナン帝国は飛空戦艦艦隊をユールシア方面に派兵し少なくない被害を出しながらもアスラン側を蹂躙。ユールシア全域を制圧。
ダナン歴1801年:
第二次北南戦争終結。アスラン側は本来の国境線まで敗退しユールシア地方全域を帝国に割譲することで停戦条約に調印する。
ダナン帝国の属国として平地王国ユールシアが建国され、以降飛空艦隊の根拠地となりアスラン側を牽制することとなる。
ダナン歴1997年:
最後のダナン帝国皇帝、ハウゼン・セレ・ダナンが即位する。
ダナン歴2015年:
ヘキサニア大陸南方地域(コッタン南部からユールシア海岸部全域)を神出鬼没に荒らしていた海賊、ムーア団が海上遺跡に根城を移し現在の海上王国シャーキン一帯の支配化を始める。
ダナン歴2088年:
大陸征服と蛮族駆逐の野心を抱く帝国皇帝ハウゼンの命令により帝国軍が突如アスランに宣戦布告を行い第三次北南戦争勃発。属国ユールシア空軍の強力な援軍の元有利に進軍する。
ダナン歴2089年:
このまま帝国軍の圧勝かと思われたが皇帝ハウゼンの治世に反発する勢力が突如帝都ラドル及びユールシア全土で反乱を起こし、帝国軍は鎮圧のために撤退を余儀なくされる。
ダナン歴2090年:
帝都の反乱は鎮圧される。しかし、ユールシア王国は飛空艦隊が反乱を起こしたため鎮圧することが出来ず、帝国から離脱し独立する。
帝国もただちに反撃は不可能なため独立を認めることで第三次北南戦争を終結させる。
ダナン歴2091年:
シャーキン地方一帯を支配下に置いた海賊王ムーアが海上王国シャーキンを建国し、アスラン・ユールシア・シャーキンの三カ国にて南部連合王国を建国。強力な陸空海軍が揃う。
ダナン歴2094年:
野望を諦めきれない皇帝ハウゼンは皇子皇女らの反対を振り切って古代神でもある精霊王ヴァシュヌを召喚しその強大な力を以て南部連合王国に宣戦布告し第四次北南戦争勃発。
ダナン歴2099年:
一進一退の5年間に渡る大戦はお互いの国土を疲弊させ続け、とうとうダナン歴2098年に第一皇子サーレント・セレ・ダナンを筆頭に第二皇子エルメルト・セレ・ダナン、第三皇子ソロン・セレ・ダナン、第一皇女リザ・ソア・ダナンらが反旗を翻す事態に発展する。
皇子率いる反皇帝軍は激戦の末召喚された精霊王の封印に成功し、皇帝ハウゼンを討ち取った。
ダナン歴2100年:
ダナン帝国は第四次北南戦争を終結させ、南部連合王国と協議し帝国の解体、迫害の停止、魔導技術の提供、相応の賠償金の支払いを以て和解することになった。
ウィシュメリア歴元年:
帝国は三つに解体され、古王国ウィシュメリア(現在のケイオス含む)と精霊王国コッタン、森王国シェルファに分割されそれぞれ第一皇子、第二皇子、第一皇女が初代の国王に就任した。
帝国の解体を以て南部連合王国も熱砂王国アスラン・平地王国ユールシア・海上王国シャーキンの三国に解体され、平和を誓い合い六ヶ国は国交を樹立した。
ウィシュメリア歴237年:
ハイエルフの元帝国第三皇子だったソロン・セレ・ダナンがケイオス地方に研究都市国家ケイオスを時のウィシュメリア国王の許可を得て樹立し魔法王国ケイオスを建国。他の六ヶ国と国交を樹立する。
ウィシュメリア歴520年:
精霊王国コッタン王都ギルドギダン近郊のフェンリル大神殿にて超保守派神官による騒乱が発生。筆頭巫女であったリン・エンシェが拉致され無惨な行為が行われた結果、フェンリル神の怒りが下りリン・エンシェ以外の全てが凍り付きギルドギダンは壊滅、廃都となる。
ウィシュメリア歴522年:
520年の騒乱から端を発した大陸各地に於ける様々な天変地異や騒乱は精霊王の嘆きに繋がり大陸存亡の危機に陥りつつあったが、フェンリル神筆頭巫女にして神の器たる高名なウィザード、リン・エンシェとその仲間達の活躍によって全ての原因が取り除かれ平穏に戻る。
しかしその代償は大きく、フェンリル神を現世に降臨させたリン・エンシェは故郷にたどり着くもまもなく眠りにつくことになり、他の仲間達も強大な魔法などを駆使した結果それらが世に影響を与えることを恐れて名も知れぬ地に隠遁したり、自ら命を絶ってしまった。
ウィシュメリア歴701年:
ウィンテル・ウィンター誕生
ウィシュメリア歴702年:
エレン・ウィンター誕生
ウィシュメリア歴719年:
ウィンテル・ウィンター、古王国ウィシュメリアにて賢者の学院を主席卒院し史上最年少の名誉導師位を授与される。また200年近く誕生しなかったウィザード職に就き、王立地下図書館司書に配属される。
ウィシュメリア歴720年:
古王国ウィシュメリア王立地下図書館にて過去最大の時空間歪みが発生し、不確定名竜種まで出現するも奇跡的に死者行方不明者無し。新人ウィザードのウィンテル・ウィンターが奇跡を起こしたと王都で一気に有名になる。




