あぞねすさん
転生ネーム、あぞねすさん。
以上で説明を終わりますが、宜しいでしょうか?
「美形希望」ですか?
「美形希望」は割り当てた『徳』によって効果が増減すします。「ちょっとかわいい」から「絶世の美女」まで変わりますね。あぞねすさんなら、「絶世の美女」になってしまうと『徳』がマイナスになり、重めの付随条件が発生します。
「絶世の美女」になった時の附随条件ですか? 能力値の大幅ダウンですね。あとは周囲に不幸が起こります。
ご自身ではなく、周囲に不幸が行く理由ですか? 上司の趣味ですね。悪趣味ではありますが、効果はあります。
……付随条件の選択、ですか。可能ですよ。条件の悪いところに転生することを選べば、多少は緩和されます。ですが、それよりも「絶世の美女」を諦める方が――って、泣かないでください! 一体どうしたんですか!?
え? 乙女の夢? ……まあ、子供たちに夢を与えたスーパーヒロイン、あぞねすさんのような女子総合格闘技のチャンピオンでも、乙女心は忘れないという事ですか。
ああぁ!! 暴れないでください!!
いえ、処女ではなく乙女です! 誤変換ですよ、それは!?
分かりました! 分かりましたから!!
はい、では「美形希望」「声帯異常」で転生ですね。
次も、良い人生を。
さて、「声帯異常」で声が出せなくなったあぞねすさんは……。
ごく普通の家に生まれ、喋れないハンデを乗り越えながら必死に頑張っていますね。
喋れなくなっても付随条件は緩和されただけですし、能力値の大幅ダウンは解除されていません。肉体的な面もそうですが、知性的な面と精神的な面も能力ダウンを免れていません。記憶の保持も無いから、美少女ぶりに感謝するより、自身の至らなさを呪っていますね……。まあ、産まれた時から持っている物であれば惜しいと思う事もありませんし。
しかし、周囲の反応が輪をかけて酷いですね。
「鑑賞専用」「喋れないのはむしろ救い」「天然系ではなく残念系」「赤点女王」
肉体的精神的には元が高かったから低くなっても一般人レベルですけど、他については……。
強く、生きてください。




