日常-2
ハンスはやっと店に着く。
「今帰った」
扉を開けると、シャルロッテと見られた青年がいた。
「ロッテにーーレオンか」
彼はこの店の常連だ。
そして依頼はいつも決まっている。
「またナイトピクシーに荒らされてるのか?」
青年は頷く。
「そうなんですよ、毎度のことですが、あいつら夜な夜な家の畑を荒らすんです」
ピクシー。
妖精の類だが、ナイトピクシーは毛色が違う。
ピクシーと名前につくがその実は、邪精霊の別種で、ピクシーとは違い悍ましい見た目をしており、大抵は群れで行動する。
とはいえ、拳2つ分の大きさなので大した脅威ではない。
他の異形の気配を酷く嫌うので、ハンスやシャルロッテのような持っている人間が近くで暴れればしばらくは寄り付かなくなる。
「こんな話警察にしても、鼻で笑われますし、ハンスさんにしか頼まないんですよ」
「まぁ、そうだろうな。よし、今日の夜に追い払いに行こう」
「本当ですか、ありがとうございます!」
青年は目を輝かせる。
毎度のことだが、結構酷い目に遭ってるらしい。
異形の気配を纏わないものは、ナイトピクシーも怯まない。そうなると、集団で囲んで肉を削ぎ落とされて殺されるのがオチだ。
「先生、私もついてく。暇だから」
「わかってる。この仕事は2人でいつも行くからな」
シャルロッテは、ナイトピクシーを棒で叩き落とすのが楽しいらしい。ちょこまか動いているのを見ると楽しくなるそうだ。
お前犬か? と思ったがシャルロッテにもある意味では犬の血が混ざってるようなものだ。
案外そんなものなのかもしれない。
「シャルロッテさんも毎回ありがとうございます」
「良いよ。私もこの仕事楽しいし」
シャルロッテはワクワクした眼差しでレオンに視線を向けた。




