森森の罠 その2
しかし、手のひら大の大きさともなれば、簡単よりも気持ち悪さが先にたつ。ぶつぶつと腕に鳥肌が出来る。
これは決して、武者震いとかではない。
眼前にある蜘蛛は、手のひらよりも大きく、人の頭ほどもある。モンスターブリードの世界だから可愛くデフォルメしてあるとかはなく、設計者?デザイン者が何を思っているのか、それはもう精密にデザインされている。本物の蜘蛛を見ているかのようだ。
気持ち悪く、逃げ出したい気持ちもあるが、ノワールが蜘蛛の巣に囚われている以上逃げるという判断は出来ない。逃げたが最後ノワールはガブっと食べられてしまうだろう。
ノワールとアルテミス、蜘蛛の巣に囚われている以上、実質アルテミス一人だけだけど、やるしかない。
が、アルテミスは、ぶっちゃけ空中タイプの敵と相性は良くない気がする。スキルが鳴き声とタックルとジャンプって……。
えーっと、何とかするしかないけど、詰んでないかなこれは。
「仕方ない、アルテミス鳴き声」
「続いてノワール、尻尾を振る」
「うきゅんうきゅんうきゅーん」
「分かったのにゃ。」
アルテミスは、蜘蛛に対し、鳴き声を発動し、アルテミスは蜘蛛の巣にかかりながらも、三叉の尻尾ををぶんぶんと左右に降り出した。
幸いノワールは、上半身のみ囚われていて、下半身は無事のようだ。
蜘蛛を眺めているが、目がハートにならない。魅了効果が出ない様だ。攻撃力は下がっているのだろうか?
尻尾を振るのも効果があるのやらないのやら、イマイチ分からない。
蜘蛛が素早く、木の上を移動して、こちらに向けて蜘蛛の巣を出してくる。
「こりゃダメだ。アルテミスジャンプ。ノワールは、ニャンキック」
もう使える技を片っ端から使っていくしかない。アルテミスは、タイミング良く、ジャンプし、蜘蛛の糸を避けるが、ジャンプ先に木の太い枝があり、頭をぶつけて落下する。
ノワールは、
「ニャンキック」
地面を蹴ろうとするも、空中で足をジタバタとし、何も起きない。
「ちょっと待って、空中の出来ないどうこうもあるけど、この2匹だと、森と相性が悪すぎる。空中タイプのモンスターを仲間にしないと地味にきついぞ。というか全滅の可能性が高くなってきたな。ノワール、人語、アルテミス、タックル」
落下して、ひっくり返っていたアルテミスは、身体を起こし、蜘蛛に向けてタックルを放つ。が、相手は空中、木の枝の上にいるため、蜘蛛の下を通り過ぎていく。
な、なんとなくそんな気はしてた。そんな気はしてたけど、某ゲームみたいに空中タイプにも攻撃当たる訳じゃないのね。
「ヘイ、彼女。我輩は美味しくないにゃん。もっと美味しいものあげるから、ここは停戦協定結ばないかにゃん。」




