強敵との対決
「2回目だけど、現実世界から仮想世界に切り替わるのはまだまだ慣れないな。」
周りを見渡すけどノワールが見当たらない。
「あれっ、昨日ログアウトする時は、ノワール出したまましたんだけどなー。あっ、もしかして…」
僕はステータス画面を呼び出して、モンスターの一覧を呼び出していく。
「カードがやっぱり保管された状態になっている。これを【使用する】を選択っと」
手元にカードが現れる。
「モンスターブリード」
手元のカードが消えて、三又の綺麗な黒の毛並みのノワールが現れた。
「おはよう、ノワール」
「レオ、おはようにゃ」
僕は早速、ノワールを床にひっくり返して首とお腹をさすってあげる。
「ふにゃんふにゃん。気持ちいいにゃー」
目を閉じて、リラックスした表情で尻尾をぷんぷんと振る。
さて、僕もネットでやってたやつをやってみよう。とノワールのすべすべのお腹に顔をくっつけた。
「ふわーいい香り。猫ってこんなにいい香りがするんだ。」
「ふにゃん。重たいにゃー。」
おっと、力加減を間違えてしまった様だ。
「ごめんごめんノワール。」
「ふにゃん。そんなにいい香りにゃらたまに嗅がせてあげるにゃ。でも重いのは嫌にゃ。」
「分かったよ。ありがとね。ノワール。」
「にゃん。で今日は何するにゃ?」
「 軍資金獲得のために今日も草原に狩に行こう!」
「了解にゃ」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「あっ、ノワール。あそこの草の陰に草原ラビットが見えたよ」
僕は小声でノワールに話しかける
「みゃーも見えたにゃ。ここからだとスキルが届かないにゃ。」
「忍び足でさっちされない様に近くまで行こう。」
僕とノワールは、抜き足、差し足忍び足で、すつすっと道を歩いて行くが、所詮相手は兎。
「あっ、耳が動いた。バレたみたいだよ。」
「しょうがないにゃ。奇襲はやめてこっから攻撃にゃ。」
「いくよ。ノワール。溜める」
「チッ違うにゃ。レオ、ここは尻尾を振るにゃ。」
ノワールはそう、抗議するが放たれたスキル名を発動する為、お尻を上げて、後ろ足に力を溜め始めた。
「ごめん。もう言っちゃったから。次は、にゃんキック」
「ふにゃん。にゃんキックにゃー」
ノワールが空中にジャンプし、中央でくるっと一回りして、草原ラビットに向けてキックを放つが…。
もうその場所に草原ラビットの姿はなく、こちらに向かって猛ダッシュしてくる所だった。
「かっ空振りにゃ。レオ避けるにゃ」
「兎の攻撃くらい分ないさ。」
真正面からの突進だろ、横にそっと避けて上げればと思っていたら、兎が方向を僕に合わせて変えてきた。
「いやっ、方向転換すんなよ,ぐはっ」
痛覚ダメージは、ゲームシステムの使用上ないが、体力ゲージが一気に3割も減っている。




