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エピローグ 『めでたし、めでたし』

 たのしいたのしい大えん会からいく日かがたち、ホルニアから王様を引き取るための使者がやってきました。

 その使者は、真っ白で青い目を持つりっぱな馬にまたがっていました。

 そうです、その使者はカリウス王子でした。


 ホルニアの王様は王子が頭の毛をすっかりそり落としてしまっているのを見てとてもびっくりしてたずねました。


「息子よ、一体その頭はどういうことなのか」


 王子は言いました。


「お父さま、わたしは自分の悪い行いにすっかりいや気がさしてしまったのです。

 これからは心を入れかえて、神さまの教えにしたがって生きることにしました」


 それから王子は、はるか東にあるという「たいようののぼる地」について王様に話して聞かせました。

 そこはたいようの生まれる聖なる土地で、おおぜいの人々が、平和に、ゆたかにくらしているというのです。


「父上、うきよのことはすっかりわすれてしまって、私とともにかの地を目指しましょう」


 カリウス王子はそう言うと、王様の手を取って東へと旅立っていきました。



 それからさらに何日かして、二人の狩人がおしろを訪ねてやってきました。

 それは、森の中で白ゆり姫を助けた「手長」と「足長」の兄弟でした。

 かれらは鏡の魔女を目にしてたいそうおびえておりましたが、すぐにごかいはとけました。

 白ゆり姫は彼らに向かってていねいにお礼の言葉をのべると、手長の長い手でもかかえきれないぐらいのお礼の品をさずけました。

 たくさんのごほうびをもらった二人は、ニコニコしながら森へと帰っていきました。


 それから、七人のドワーフたち――彼らは死んだ仲間のことを決して忘れませんでした――は、やみ夜の森のおくにある地下の国をもう一どもり立てるためにいっしょうけんめいにはたらきました。

 まもなく、りゅうがあけた大穴をとおって、大ぜいのドワーフたちがやってきたので、彼らの地下の国はまたたくまににぎやかになりました。

 そして、白ゆりのお姫さまはそんな彼らを助けるために地下の国にうつりすみ、そこでドワーフたちといつまでも仲良く、楽しくくらしましたとさ。


 めでたし、めでたし。


これにて完結です。


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