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オーヴァースロー  作者: 一ノ瀬
1/1

抗い続けた者達の戦いの記録

混合人類として生まれた逃れ者として育ったアルス・ケリーは産まれてすぐに両親を失い、養子として育てられたが、それには大きな理由があった。


彼は混合人類、つまり政府の十英騎士団になるべき人間だが…彼は何故か新人類の家の養子として育てられた。


古びた工業地帯のすぐ近く、大きくも小さくもない一軒家に彼らは住んでいる

「ただいま、ジェラートさん」

彼は料理を作っていた、美味しそうな匂いを嗅ぎ舌鼓を打ち、いつもの挨拶をする

「おかえりアルス」

彼は優しい顔でそう答えた、昔から彼が怒った所を見た事がない。それほどに温厚な人だった


「今日は学校どうだった?」

アルスが一番聞聞きたくない言葉だった。

自分より圧倒的に低レベルな高等学校の生徒達に加え、差別を勧めるような授業を受ける苦痛の時間

ただただストレス


「特には…」

いつも濁す、仕方ないと自分には言っているが命の恩人であるシャーベット家の御子息にこう言うのも失礼だと毎回感じる


「そっか、友達は…いないよね…出来たかな?」

そんなの…

「出来てないです」

出来るわけがない、シャーベット家の人と以外はほとんど喋った事がない

ジェラートさんの優しさが心を抉る


「ご飯できてるから食べよっか…!」


いつも通りの生活…普通というには流石におかしいが不自由はない、幸せだ


しかしそんな幸せも長く続かないのが世の常


走る大きな足音に悪寒を感じた、嫌な予感ーー

突然蹴り飛ばしたかのように開く扉、俺は下唇を噛み眉間にシワを寄せた


「どうしましたか?グリムスさん」

「父上?そんな焦ってどうなさったのですか」

グリムスさんは俺を救ってくれさ恩人でありジェラートさんの実の父であった

「大変なことになったぞ…」

腰を下ろし、水を飲み干して一息つき、グリムスさんは続けた

「第二次反乱を起こすらしいぞ!俺らも参戦しなければ…」

当たった…世界一いらない当たり、見事に嫌な予感が的中してしまった


「嘘だろ…父上!何なんでも早すぎはしないか?!」

ジェラートさんは冷や汗をかきながらグリムスさんに話す。誰が見ても分かる、震えている

「計画は一年は先の筈だ、どういうことでしょうか?グリムスさん」


「旧西方面のヴィギニング町の旧人類が虐殺された。

反乱計画が一部バレてしまったんだ…」

鳥肌がたった…3年前のあの惨劇がまた起きるとなるとまずい


「行くしかないですね、集会場へ向かいましょう」

「そうだな、ジェラート!準備出来てるか?」

ジェラートさんは静かに首を縦に振った。


最初から十英騎士団が来るなんて馬鹿な真似はよしてくれよ…

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