私達は南那架の秘密を知りたいけど勇気が足りない
頑張ったー!
(前回のおさらい!)
遊園地で遊んでたら生首がガッシャン!咄嗟に窓からジャンプしちゃった!お化けって怖いよね。
今回は楓くん視点だよ!
今日は先輩の家に行くらしいんだけど、大丈夫かな・・・。
「楓くん、天界初めて?」
「はい。初めてです。先輩って本当に天使なんですか?」
「うん。羽あるよ。」
そうですか。と呟いて、矢野原先輩の横に並んだ。
「どうした?」
「今日、相談乗ってください。矢野原先輩の相談も聞きますから。」
矢野原先輩は僕の頭を撫でて、いいよと笑った。
相澤先輩が何故か矢野原先輩に抱きついた。
矢野原先輩も僕もびっくりしたけど、これからがビックリだった。
「うわあああ!嫌ああぁぁ!」
相澤先輩が矢野原先輩を突き飛ばした。
矢野原先輩が尻もちをついた。
「ごめん北斗。つまづいた。」
「いいけど。」
相澤先輩が傘風先輩の横に戻って行った。
そして入れ替わるように先輩が来た。
びっくりして、矢野原先輩の後ろに隠れた。
「楓くん、最近変だよ。恋煩い?」
「ちっ、違います!変じゃないですし!」
矢野原先輩の後ろから言う。
・・・先輩のせいですからね。
とは、口が裂けても言えない。
「北斗は誰が好きなの?命華でしょ?」
「ちげーよ!ばーか」
「ふーん、それは良かった。」
ーどう言うこと・・・?
矢野原先輩の事が好きって事・・・?
そうしか受け止められない。
少し目頭が熱くなった。
考えれば考えるほど、自分を傷つけてしまう。と分かっていても、やっぱり考えてしまった。
「おい、楓?何泣いてんだ?」
「泣いてませんっ・・・」
と言いつつも、涙をこぼしてしまう。
だから、矢野原先輩の背中にくっ付いた。
「楓?歩きにくいだろー」
「動かないでください」
・・・考えすぎだよね?
涙が止まったので、やっと前を向いた。
「・・・テレポート」
テレポートすると、天界らしき所に着いた。
矢野原先輩の背中から少し見ると、先輩が羽を生やして、天使の輪まであった。
「南那架先輩!お久しぶりです!その方達は?」
「美莉亜、久しぶり。元気にしてた?」
「はい!元気です!」
長いクリーム色の髪の女の子。
嬉しそうに先輩と話している。
次は男の子が走ってきた。
「南那架好きだ!」
「ごめんなさい」
「南那架毎回そうじゃんか。好きなやつでもいんのかよ?」
「居るよ?天界の時はいなかったけどね」
告白した男の子は、またな、って帰って行った。
毎回って事は、告白凄いしたのかな?
「ごめん、雑談しちゃった〜。アイツはソラだよ。馬鹿なの、アイツ」
「モテモテじゃーん!」
傘風先輩が先輩を肘でつんつんした。
「家、あれだよ」
先輩が指したのはすぐそこの、青い屋根で白がメイン、柱が黒のドールハウスのような家だ。
庭には、風船や、謎のペットもいる。
犬みたいだけどうさぎの尻尾で、羽まで生えてる。
「何この子!可愛い!」
「ミカエルだよー。可愛いでしょ」
興味をそそられて、矢野原先輩の背中から出た。
本当に家が近かったので、直ぐに着いたのだ。
触って見ると、犬のように舐めてきた。
可愛い・・・
しかも僕を押し倒してくる。
そしてめちゃくちゃ舐めてくる。
「こらー、楓くん押し倒さないのー」
「きゃんっ!」
大人しくどいたので、矢野原先輩の手を貸してもらって立つ。
ミカエルに手を振って、先輩の家に入った。
「お邪魔します」
「おー邪ー魔しーまーすー」
ぺこっと頭を下げて、靴を脱いだ。
そして、家に上がらせてもらった。
「お母さんー。いるー?」
「いるよー。お友達がいらっしゃったの?」
「お邪魔させてもらいます。」
「あらあら、礼儀正しいわね。」
とっても若くて、先輩に凄く似ている、綺麗な人だ。
「お母さん、ただいま!もうすぐ旅立つけど」
「おかえりなさい。その子が北斗君で、礼儀正しい子が楓くんだったかしら?」
「そうだよー。メール見てくれてるんだ」
親子だなぁ。
それから、先輩の家に泊まらせてもらい、何故か先輩の横で寝ることになった。
ー先輩って何者なんだろう。
聞きたいけど、そんなこと言えるわけがない。
相談、出来なかったから明日聞いてもらおう。