私達は楓を助けたいけど勇気が足りない
今回は楓くんの話でした。
次は北斗の話です。
(前回のおさらい!)
チャイナ通りに行った私達!命華の行きたがっていた恋の滝に行って、楓くんが水を飲んだら、酔っ払ったようになっちゃった!どうしたらいいの!?
「先輩、僕のこと、どう思ってます?」
やたらと私に絡んでくる。
しかもなんか素直だし。
「うん、好きだよー(棒)
「本当にぃー?」
「うん。」
「やったぁー!」
急に抱きついてくる。
急にやられると、流石に恥ずかしい。
「ばっかじゃないの!別に、楽しいとか思ってないんだからね!嫌いだからかけてるんだからね!」
「俺もそうだからな!ばーか」
うわあ、こんな時までイチャイチャしてんじゃん
でも楓くんは私にベタベタくっ付いてくる。
こんな暑っついのに、ベタベタくっ付いてくると、余計暑くて死にそうだ。
何をしても、離れてくてない。
あのバカップルは、まだ喧嘩をしている。
手伝ってよー!
つーか助けてよ。
「携帯で調べてー!」
「せやな!」
瑞希が調べてくれる。
「滝の後ろに隠し扉があるらしいねん。で、結構奥に薬があるらしいねん。でも、その人に恋されているor深い関係の人やないと無理やって」
それって、私・・・?
でも、楓くんは覚えてないらしいけど、命華と楓くんは幼なじみだ。
「ヤダー!いきたくないー!」
「命華に行かせたら?」
命華に言ったんだけど。
滝の前に行ったっきり、何も進まなかった。
これでいいのかな。
・・・良くないに決まってんじゃん!
楓くんがあのままじゃ、私達死ぬよ!
「二人で入って、部屋でじゃんけんしたら良くない?」
「ヤダー南那架が行ってよー楓に好かれてるし」
「酔っ払ってるだけじゃん。本当は命華の事が大好きなんでしょ」
それっきり何も喋らなかった。
楓くんは助けたいけど、この中には入りたくない!
もう!どうしたらいいんだよ!
「葉屋海!何やってんだよ」
「手が滑ったの!って、楓くんが元に戻ってる!?」
その声に、私と命華が振り向いた。
そしてダッシュした。
「矢野原先輩?葉屋海先輩?どうしたんです?」
「良かった!」
「うわ・・・思い出しちゃった・・・」
なんのことを?
と思ったが、楓くんが真っ赤になっているのを見て察した。
私も、忘れたいよ・・・
「先輩、忘れて下さいよ!」
「私より楓くんが忘れた方がいいんじゃない?」
「先輩、嫌いです」
そっぽを向いてしまった。
「好きって言ってたじゃん。」
耳まで真っ赤になる。
涙目でこっちを睨んでくる。
「本当はどうなん?」
「好きじゃないです。本当ですからね!
もう辞めてください・・・///」
今にも泣きだしそうだ。
「分かったー。泣くなら泣いていいよ」
「泣きませんって。」
「だって女の子だもん。涙が出ちゃう。」
「だから男の子ですってば!」
私と知依李でいじり倒す。
楓くんは北斗の所へ、ぴゅーっと逃げた。
それで慰めてもらっている。
「先輩達が苛めて来ますー!」
「ヨシヨシ。あの人達は人のココロを持っていないんだよ。」
なんか北斗が先輩ヅラしているのが少し気に触るが、そこは無視しよう。
「楓泣き出したんだけど」
「ごめんって、楓くんー」
「許してー」
☆→☆→☆→☆→☆→☆→☆
楓が泣き出したので、俺と楓はベンチに座って休憩した。
「なんで泣いたんだ?」
「恥ずかしかったからです。だって、先輩の事、ちょっと気になってましたし・・・」
「ふーん。お前可愛いな」
「だから男の子ですってば」
所詮子供だな。
「先輩も傘風先輩の事好きなんですよね?」
純粋な疑問に大分戸惑う。
どう答えたら良いんだろう。
「嫌、分かんないなー。好き・・・なのかな?」
「先輩って、面白いですね」
「何が?」
「先輩、頑張ってくださいね」
ハテナマークだらけだ。
楓は涙目でにっこり笑った。
「やっぱり僕は、水無月先輩の事が好きです!」
「恋っていいな、やっぱり」
二人で青空を見上げた。