学院長
「お主何者じゃ、今の戦いも相当手加減しておったように見える。なぜそなたのような逸材が今まで無名だったのじゃ。」
周りが何も動かないので待っていたら学院長らしき人が降りてきた。
「今まで人がいるところにはいませんでしたから。」
5000年くらいね。
「それで、そなたは何が望みなのだ。」
いや、別に望みとか無いんですけど。ここの授業を受けられるのが報酬ではないって言いたかっただけなんですけど。
「別に何かを望んだ覚えはありませんよ。ただ、そこの受付の人がこの学院の授業が報酬じゃないなんてありえないなんて言っていたので。それを訂正したかっただけです。」
「なるほど、それはすまなかった。説得力がないかもしれんが、わしは別にこの学院がそういうものだとは思っておらん。長い時が経って周りがそういう風に思っとるだけじゃ。」
よかった、学院長はまともな人間みたいだ。
「なるほど、今はそういうことにして起きましょう。」
「それでじゃな、今回はそなたに迷惑をかけたようじゃ。受付での話のようにここに滞在してくれるというのなら、一つわがままを聞こう。別にこれは今回の件を水に流してくれということではない。老人のわがままじゃ。あの受付にはしかるべき罰を与えておこう。」
受付の人の顔が青ざめてる。罰って一体なんなんだろうな。いや、それよりわがままを一つ聞いてくれる方をちゃんと考えないとな。まあ、もう決まってるっちゃ決まってる。サクラ、これが最善か?(マスターの考えることは全て最善です、と言いたいところですが、今マスターが欲している答えはそれではないので、客観的な意見を述べます。最善です。)よし。
「それでは、私たちがどんな時でも自由にダンジョンに行けるようにとり計らっていただけますでしょうか。」
「おお、残ってくれるのじゃな。それはよかった。それでそなたのわがままを別の言い方にすると、あの黒髪じゃない仲間の学院内の滞在と、授業にダンジョンに行く時間を取られない。ということでいいのじゃな。」
お、さすがこの学院で唯一まともだと思わしき人物。よく分かったな。
「それくらいおやすい御用じゃ。あのお仲間の滞在も許可するし、授業をする講師には話を通しておこう。」
「ありがとうございます。」
「それじゃあ一戦やるかの。」
「わかりまs…いやいやいやもう話はつきましたよね。」
「わしも少し体を動かしたくての、じゃが釣り合う相手がおらんのじゃ。付き合ってくれんか。」
元気な爺さんだな。しかしこの人の実力も少し見てみたいな。
「わかりました、やりましょう。ですが条件があります。」
「なんじゃ言うてみ。」
「さっき戦ったあの少女にも私たちの戦いを見せましょう。」
「お主…それは、いや、これを聞くのは野暮というもんじゃな。」
いやー、俺もなかなかひどいね。これでこの爺さん手のひらを散々あかさせた後、あっさりぶっ倒すつもりだからね。
俺たちはあまり大きい声で話していたわけではないので、今の話は近くにいた、例の受付の人しか聞こえておらず、周りの観客たちは静まり返ったままなのでした。




