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謁見

 「そなたが今回の事件を解決してくれたという冒険者か。」

謁見室に通されて、面をあげよとかいうやつをやった後にすぐ本題に入られた。しかし白々しいな。この部屋のすぐそばに護衛のものがいるみたいだ。それはあのSランクよりよっぽど強い。解決する気があったら十分解決できたはずなんだが。はぁ。

「はい、そうでございます。」

しかし、そんなことを言って面倒ごとを増やす気もない。ここはおとなしくしておこう。

「正直なところ、そのウィークスライムの占有には手を焼いておったのだ。褒めてつかわす。」

はいはい、そうですね。

「お褒めに預かり光栄です。」

「今回の働きに対して褒美を取ることとした。流石になんでもとは言えぬが、聞けることは聞こう。」

おうおうどうした。Sランク冒険者を倒した程度で褒美がもらえるのか。…いや、何か狙いがあるのだろう。

「私には身にあまる光栄です。そのお気持ちだけで十分です。」

「本当になんでも良いのだぞ。それこそ爵位でも。」

それか。…というか、囲い込む気満々だな。しかし、わかってない王様だな。誰もが爵位を欲しがるわけでもなかろうに。それどころか、爵位を毛嫌いする冒険者だっているだろう。

「それでは、次にこのような問題がこの王都に起こった時は、いまこの部屋の外で待機しているものを向かわせて解決していただければいいです。」

「な!?貴様!?どこでそれを!?」

あ、まずった。王の護衛しているやつは世間一般には知られてないんだった。

「何れにしてもそのことを知っているお前を放置してはおけん。貴様、ここで死ぬのとこの国の貴族になるのどっちが良い?」

うわー、これは俺のことなめすぎだわー。

「どちらもお断りです。」

「では死ね。」

お、護衛していた3人全員が、短剣をもって飛びかかってきた。俺の体は全部魔力だし、おとなしくやられた方が楽か?どうせ本体は研究所だし。いや、負けるのなんか嫌だな。ちゃんと倒そう。俺は最初にきたやつの攻撃を半身になって躱し、腕を掴んで二人目の短剣に、足がうまく刺さるように投げた。ついでに投げながら魔法で波を作って脳にダメージを与えたから、今日1日は起きないはず。そのタイミングで来た3人目の攻撃を、短剣を踏みつけるように飛び越え、頭に蹴りを入れる。頭蓋骨がはわれないが、脳を揺らすように蹴ったはずだから、しばらくは起き上がれないはずだ。ここで二人目が、一人目に刺さった剣を手放し、突っ込む攻撃方法から、遠距離から剣を投げる攻撃方法に切り替えて来た。これくらいなら防御力的に刺さったりしないが、なんかずるい気がするので、ちゃんと避けながら接近する。そのまま鳩尾に一発。俺の接近スピードに二人目のやつはついてこれなかったみたいだで、非常に驚いた顔が見えた。ふぅ、だいたい3分でかたがついたな。流石にあのSランクよりは強かったかな。

「な、な、な、!我の護衛がこんなにあっさりと…。」

「私はこれでもかなり手加減していますよ。それこそ魔法を使えばこの王都を一撃で沈めることすら可能です。それで、褒美の話なのですが、聞いてくれますよね。」

王は壊れたおもちゃのようにうなずくだけだった。










王宮から出て、ギルドに戻って来た。あれ、大丈夫だったかな。まあ、いざとなったら百年くらい引きこもればいいか。

「すまんな、フェンリルのことは王に伝えておらんかったのじゃ。あやつは王になってから、反抗してくるものにあったことがなくてな、この世界は自分の思い通りだと思っておる節があった。これを気に少し考えを改めてくれるといいのじゃが。」

「おい、俺を教材に使うな。」

本当にうざいなこの街。…あ、サクラとラツの準備ができたみたいだ。

「それでは、私はこれで。」

「もう猫を被らんで良いのじゃぞ。」

はぁ〜〜。

「じゃあ、俺は行くわ。」

「気をつけ…いや、お前には必要ないな。」

「おう。」

俺はギルドを出て二人のもとへと向かった。




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