しばらくして
俺たちは不本意ながら5日ほど王都にいた。別の国でフェンリルの分の金額を受け取ることもできただろうが、そこの確認や交渉の方が、五日待つより面倒くさい。その間、ラツはウィークスライム討伐をし、俺はそれに参加しながららつの戦闘訓練をして、サクラにはお使いクエストを受けてもらっていた。そのおかげで今はDランク冒険者だ。しかし、いつか待つのもかなりきつかった。
「フェンリルの件で伺ったのですが。」
早朝からギルドにきて受付に取り次いでもらおうとする俺達。この五日間誰かが絡まれていたり、俺が絡まれたりということは一度もない。そういう奴らは全員俺に殺されたんだろう。多分。
「はい、ギルドマスターがお待ちです。」
俺たちはギルドにある応接間に通された。
「よくきたな。」
このギルドマスターはゆっくり話そうとしているが、俺にそんな気はない。
「とりあえず座りたまえ。」
「そんなつもりはないぞ、早くしてくれ。」
馴れ馴れしいな。
「そ、そうか、では金だけ渡すぞ。ちなみに金貨50000枚だ。」
そういってギルマスはこの部屋にある木箱を指差す。
「かなりかさばって面倒臭いな。」
「お主なら収納魔法で楽チンじゃろ。」
確かにそうだ、確かにそうだがなんか弄っとくるな。
「これでもう終わりだな。帰らせてもらう。それにこの街からも去る、今日な。」
言わずにさってもいいが、あとで難癖つけられる方が面倒臭いだろう。俺は不本意にこの街に拘束されたことに、思ったより苛立っているようだ。
「なに!?実はな、お前、王にやばれておるのじゃ。できればそれに答えて欲しいのだが。」
まじかよ、スッゲー面倒くさい。今日にでも昔俺が召喚された国に行きたいのだが。
「俺は不本意に拘束されるのを非常に嫌う。これ以上出発を伸ばしたくないのだが。」
「それは大丈夫だ、このあとすぐだったら今日の昼までには終わるはずじゃ。」
ふむ、別に突っぱねてもいいが、いまの王を見ておくのも悪くはない…か。
「ラツ、少しこの国の王に会ってくる、その間サクラと待っていたくれ、サクラ街の外に馬車を準備して旅の準備をしておけ。」
「はいユウキ様」
俺はラツとサクラと別れギルマスと王城の方に向かった。
王城についた。思ったよりでかいのだが、警備の人の装備や、城そのものの装備が非常に貧弱だ。…いや、いまの時代で考えるとちゃんとしている方か。
「こっちじゃ。」
ギルマスのおかげで顔パスで王城に入り王城の中へ。…うわ、装飾が無駄にギラギラしてる。うざいな。
「ここで少し待っていてくれ。王に話をつけてくる。」
「おい、ちょっと待て、これから許可を取るのか!?それなら帰るぞ。」
騙された気分だ。帰ろう。
「いやいやいや!ち、違うぞ。お前がきたことをいうだけじゃ。言えば本当にすぐ通される!だから帰るのは勘弁してくれ。」
「仕方がない。」
ならいい。十分以内に抑えて欲しいがそんなことは言ってもどうにもならんだろう。俺はおとなしく待つことにした。




