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第1話 灰の中の目覚め

目を開けると、仲間たちが全員、息絶えて倒れているのが見えた。


くそったれ……


彼らの体は炭化して歪み、壊れた人形のように石の床に散らばっていた。消えかけている炭火の光に、かすかに輝く銀のイヤリングでリサだと分かった。マルクスは、決して手放さなかった巨大な斧で分かった。残りの者たちは……残りの者たちの姿は、よく見えなかった。見たくなかった。


考える時間はない。自分を責めている暇もない。後で。生き残れたら——その後でだ。


私は勢いよく立ち上がり、剣を掴んだ。刃が石にぶつかって音を立て、その音は死んだような静寂の中で耳が痛くなるほど大きく響いた。前方の暗闇で、何かが動いた。硫黄と熱気の匂い——喉が渇くほど濃厚で息苦しい匂いが漂ってきた。


ドラゴンは去っていなかった。


待っていたのだ。そして今、その獲物は——私だ。


その瞬間、私は横に飛び退いた——すると、さっきまで私が立っていた場所に、真紅の炎が直撃した。空気が焼けつき、焦げ臭い匂いが鼻を突き、足元の地面が重厚な獣の咆哮で震えた。ドラゴンが息を吸い込むと、開いた顎の中で新たな炎が渦巻いた——鮮やかなオレンジ色で、その怒りの中でほとんど白く見えた。分かった、すぐに行動しなければ——さもなければ、跡形もなく焼き尽くされる。


長年の訓練で磨かれた本能が、パニックを打ち消した。私は残りの生命エネルギー——すべての魔剣士の血管に流れるもの——を呼び起こし、魔法を紡いだ。私の手の中で純粋なエネルギーでできた剣が輝いた——目が眩むほどで、緊張に震え、黒く焦げた壁に青白い光を反射させた。


迷う暇も与えず、私は前方へ突進した。ドラゴンはすでに新たな火の波を放とうとしていたが、私は跳躍し、刃を振りかざした。世界は一点に収束した——刃先の下にある暗い真紅の鱗。その上のすべての亀裂、裂け目に固まった溶岩、感情の欠片もなく私を追う縦長の瞳孔を持つ琥珀色の目。首の筋肉が緊張するのが見えた。


奴が息を吐き出した。炎の奔流が頭の上を通り過ぎ——私は床に倒れ、下の石が服越しに背中を焼いた。ドラゴンが前脚で打ちつけてきた——私は剣で防いだが、その衝撃で三歩後ろに弾き飛ばされ、かかとが石を擦った。


私は再び前方へ突進した。ドラゴンはすでに新たな火の波を放つ準備をしていたが、私は跳躍した——そして刃がその鱗に触れようとしたその瞬間、奴は尻尾で打ちつけた。


私は壁に叩きつけられた。肋骨が軋み、肺から空気が一気に抜けた。私は剣を落とし、床に崩れ落ち、一瞬世界が白くなった。


ドラゴンは私が立ち上がるのを待たなかった。帆のように重い翼を広げ、私の上に叩きつけた。私は横に転がり、翼の端は一秒前まで私の頭があった場所の石に食い込んだ。破片が顔に飛んできた。私はどうにか剣を拾い上げ、跳ね起きた。


奴は私を捕まえようとした。鉤爪が空を切り、私はそれをくぐり抜け、前脚の腱を切り裂いた。ドラゴンが咆哮した——戦闘中初めてのことだ。しかし、奴は退かなかった。ただ動きが鈍くなっただけだ。そしてその方が厄介だった。なぜなら、今の奴は狙ってきているからだ。


奴が傷ついた前脚を振り回すと——私はボロ切れのように弾き飛ばされた。石の上を転がり、肩を突起に打ちつけ、胸の中で何かが砕ける音がした。ゆっくりと膝をつく。息をするたびに鋭い痛みが走り、肋骨が肺を貫いているようだった。血——私の血が顔に溢れ、冷たい石に滴り落ちた。


以前は、恐怖とは体が震えることだと思っていた。違う。恐怖とは、体が軽くなり、頭が冷え切り、二度ミスすれば死ぬと確信している状態のことだ。私は三度目の攻撃で恐怖を感じなくなった。勇敢になったからではない。恐怖を感じる余地が、もうなかったからだ。


目の前にシステムの通知が点滅した——冷たく、容赦なく客観的なものだった。


【システム】

名前:ライベック

職業:魔剣士

ランク:D

マナ:0

体調:致命的

ステータス:致命的な疲労

発動中の効果:内出血、肋骨骨折(2本)、マナ枯渇


ドラゴンがゆっくりと近づいてきた。まるで無力な獲物を嬲るように、わざと時間を稼いでいるようだった。重い足音が胸に鈍い反響となって響き、激しい心臓の鼓動と混ざり合う。床がその重みで震えた。考える時間はなかったが、記憶が勝手に溢れ出した——制御不能な奔流となって、意識を飲み込んだ。


――――――――――――――――――――


12年前、すべてが変わった。


私がDランクを授与された日のことを覚えている。16歳だった。父が隣に立ち、私の肩に手を置いていた。その目には失望ではなく……何か別のものがあった。希望?誇り?当時は分からなかった。今も分からない。


「ランクは宣告ではない」と父は言った。「ただの始まりだ。本当の強さは数字にはない、ライベック。それは、他の誰かのために何を差し出せるかにあるんだ」。


それから一年後、父はダンジョンへ行った。S級の、最強の者たちだけが行くような巨大なダンジョンだ。一週間で戻ると約束した。


父は戻らなかった。


私は待った。一ヶ月。一年。12年。新しいダンジョンが開くたびに、私は門の前に立ち、帰還者のリストを見た。そこに父の名前はなかった。私は九年目で待つのをやめた——それでも通い続けた。


そして今……


今、私はドラゴンの足元に横たわる遺体を見ていた。焼け焦げ、歪んでいても、見覚えがあった。その胸元でメダルがきらめいていた——銀色で、剣に巻きつくドラゴンが刻まれている。私の父のメダルだ。何千もの中からでも見分けられる。


最初は何を見ているのか分からなかった。脳が現実を拒否していた。しかし、細部が私が見たくなかった光景を形作っていく。あの見覚えのある顔の傷跡——左のこめかみから顎まで。黒かった髪は、今では白くなり絡み合っている。最後の力を振り絞ったまま固まった表情さえも——すべてが、これが私の父だと叫んでいた。


12年だ。体は腐っているはずだった。消えているはずだった。しかし、ダンジョンは犠牲者を離さない。ダンジョンは彼らを罠のように閉じ込める。地下迷宮が死者の体を保存する話を聞いたことがある——魔法で防腐処理し、腐敗させないようにするのだ。誰も望まない不死だ。


次に何をすべきか分からなかった。叫びたかった——しかし、声が出なかった。喉が締め付けられ、音が出ない。ただ手が震えていた。私の一部は素手でドラゴンに飛びかかろうとし、もう一部は父の隣に横たわり目を閉じたいと思った。


ドラゴンが近づいてきた。その息が肌を焼く。熱が服を通り抜け、肉体を通り抜け、骨にまで達するのを感じた。


新たな通知が目の前に浮かび上がった:


【システム】

呪われたアイテムを発見:ライデンのメダル(父)

アイテムクラス:遺産

効果:不明

警告:発動には取り返しのつかない結果を伴う可能性があります

発動:はい / いいえ


私は考えなかった。


「はい」を選んだ。


――――――――――――――――――――


メダルが輝いた。


光——白く、目が眩むほど、あり得ない光——が波となって広がり、ドラゴンを後退させた。咆哮を聞いた——怒りではなく、苦痛。驚き。恐怖?


そして声がした。聞き覚えのある。懐かしい。


「ライベック」。


振り返った。そこに立っていた——半透明で、きらめき、まるで星の光で織られたように。父だ。私が覚えている通りの姿で。背が高く、優しい笑みを浮かべ、その目にはいつも炎が灯っていた。


父に歩み寄ろうとした——できなかった。足が言うことを聞かない。喉が締め付けられる。


「大きくなったな」と父は言った。


「父さん、僕は……」


「分かっている。時間がない。聞け:ドラゴンは敵ではない。奴は鍵だ。そして鍵は——お前の中にある。奴を倒すのではない。理解するんだ」。


「何を理解するんだ?」


「なぜお前がここにいるのか。そして何を差し出す用意があるのかを」。


父が手を挙げると——何かが私の胸に触れるのを感じた。指ではない。温もりだ。一秒前までなかったメダルが、今、首にかかっている。熱くなっていた。私の中で何かが変わっていた。何かが目覚めていた。


【システム】

遺産が発動しました

新スキル解放:ライデンの炎(ランク:???)

警告:スキルの使用には犠牲が必要です

現在のステータス:不安定


父が消え始めた。周りの光が風の中の蝋燭のように暗くなっていく。


「父さん——」


「お前を誇りに思う。何があっても——それを忘れるな」。


父は消えた。


ドラゴンが咆哮し、私に襲いかかった。


私は立ち上がった。


痛みは残っていた。恐怖も残っていた。しかし、今は何か別のものがあった。以前はなかった何かが。父はかつて、ドラゴンの炎は肉体ではなく記憶を焼き尽くすと言っていた。それに触れた者は生き残るが、自分が誰だったかを忘れると。ドラゴンが息を深く吸い込み、その喉が内側から光った時、私はそれを思い出した。


手を挙げると、その周りに炎が燃え上がった。ドラゴンのような赤ではなく、白く、純粋で、焼けるように冷たい炎だった。


ドラゴンが固まった。琥珀色の目が見開かれた。奴はこの炎を知っていた。


そして父の声が聞こえた——外からではなく、内側から、打撃で痛む肋骨の下のあたりから:


「これで分かっただろう、息子よ。奴は12年間、お前を待っていたのだ」。


「何が起きてるんだ?! 待ってたってどういう意味だ?! くそ、なぜ答えがこんなに少ないんだ?!」


私が言い終える前に、ドラゴンが前脚を叩きつけてきた。衝撃で全身の骨が揺れるのを感じた——そして内側で何かが砕ける音がして、また肋骨が一本折れたのが分かった。最悪だ……


目の前に通知ウィンドウが点滅した:


システム通知

ホスト:ライベック

状態:致命的

マナ:0

スキル:「ライデンの炎」、「白い炎」、「ダンジョン」

警告:システム過負荷!

ホストの肉体が過負荷状態です!

発動:「ホストの遺産——ドラゴンの力」


そして突然、私の周りで白い輝きが爆発した。システムウィンドウが再び目覚め——マナが徐々に上昇し、状態が改善し始めた。しかし、システムは警告した:過負荷であり、まもなくシャットダウンする可能性があると。


「くそ、十分だ!」と私は心の中で叫んだ。何かが変わるはずもないのに。


その間、ドラゴンは私に炎を放つ準備をしていた。私は心の中でシステムに問いかけた:「残りのマナは?」


システム:マナ30単位。


十分だ。「ライデンの炎」。


応答はなかった。画面が消えた。重い石のように、沈黙が意識に降りかかった。どうやら、もう一人で何とかするしかないようだ。


白い炎が私の右手を包んだ。私はすべての力を手のひらの中心に集め、それを固い塊に圧縮した——そして打とうとしたその時、ドラゴンが先に攻撃してきたのが見えた。炎が私に向かって突進してきた——轟音を立て、焼けつき、空気を食い尽くしながら。しかし、私の手のひらは冷たく容赦ない光で応戦していた。迷う暇もなく、即座に打ち返した。


「ライデンの炎」が前方に突進し——ドラゴンの炎を巻き込み、飲み込んだ。一瞬、相手の炎が氷水の中の雫のように私の炎に溶け込んだように見えた。白い炎の奔流はさらに先へ進み、ドラゴンに直撃した。


攻撃は頭部に命中した。しかし、ドラゴンは倒れなかった——咆哮し、その咆哮は骨の髄まで響き、まるで闇そのものが怒りで叫んでいるかのようだった。奴は再び私に襲いかかってきた。


避けきれなかった。衝撃で足をすくわれ、世界が目の前で揺らめき、光と影の破片に砕け散った……そしてその瞬間、誰かを見た。


生きているはずのない場所に、誰かが立っていた——戦いの混沌の中でかろうじて見分けられる、ぼやけたシルエット。くそ、奴は笑っていた。穏やかに、ほとんど優しく——まるですべてがそうなるべきだったかのように。


そして分かった:奴は私を待っていた。12年間。


――――――――――――――――――――


第2話 真実


シルエットが動いた。一歩踏み出し——そして明確な輪郭を帯びた。


悪魔。


すぐに分かった:後ろに巻き上がった角は、炭化した川の浅瀬のよう。灰の色の皮膚には、光る細い亀裂が走っている。目は——二つの虚ろな穴で、その中にくすんだ、病んだ闇が燻っていた。奴は静かに立っていた。腕は下ろされ、戦いの最中ではなく、自分の居間でもあるかのように。そして相変わらず笑っていた——柔らかく、ほとんど優しげに。


そんなはずはない。


悪魔は何百年も前に絶滅したはずだ。すべての年代記、すべての記録、教団のすべての文書が一つのことを示していた:悪魔はもう存在しない。完全な絶滅。生存者ゼロ。


どうやって奴はここに現れた? ダンジョンの中、地下迷宮の中、最寄りの人間の集落から12年歩いた先の場所に?


奴の背後でドラゴンが固まった。攻撃しなかった——まるで待っているかのように。奴の出現そのものが、獣が長い間準備してきた合図であるかのように。


悪魔が口を開いた。声はかすれ、石炭がはぜるようにか細かったが、その一言一言が恐ろしいほど鮮明に私に届き、まるで頭の中に直接響いているかのようだった。


「お前は間違った質問をしたんだ、ライベック」。


私は黙っていた。肋骨が痛み、血が目に流れ込んでいたが、私は奴から目を離さなかった——瞬きもせずに。なぜなら、一瞬でも気を逸らせば——死ぬからだ。


「お前はなぜ私がここにいるのかと問うた。だが、別のことを問うべきだった:なぜお前の父は私がここにいることを知っていたのか」。


胸の中で何かが途切れた。


「何?」


悪魔の笑みが深まった。顔の光る亀裂が脈打った——ゆっくりと、規則正しく、奴の内側で鼓動する何かに合わせるかのように。


「メダルだ。銀色で。剣に巻きつくドラゴン。お前は父の遺産だと思ったか? これは遺産ではない、ライベック。これは通行証だ。お前のためのものではない」。


目の前が暗くなった。痛みからではない——意味からだ。言葉が脳裏に切り刻みのように突き刺さり、私はそれらを一枚の絵に組み立てることを拒んだ。


「12年間」と奴は続けた。「お前の父はダンジョンの虜囚として過ごしたのではない。ここで過ごしたのだ。私と共に。お前が成長するのを待って」。


奴は黙った。背後のドラゴンは頭を下げ、同意を示すかのようだった。そして、一秒前まで憎悪に燃えていた琥珀色の目は、くすんだ。


私は膝をつき、自分の血の中、存在するはずのない生き物の前で、自らの12年の人生——すべてのリスト、すべての門への道、すべての眠れぬ希望——が灰に帰すのを聞いていた。


父は死んでいなかった。


父は選んだのだ。


「違う! そんなはずはない!」


私は叫んだ——かすれ、裏返り、血と共に言葉を吐き出しながら。最後の力を振り絞り、跳ね起き、あのニヤつく面に拳を叩き込もうと突進した。しかし、殴る直前で悪魔は消えた。ただ蒸発したかのように、そこにいなかったかのように。


拳は空を切った。奴がどこへ消えたのか振り返ろうとした——その瞬間、脅威を感じた。本能が思考より先に働いた:私は横に飛び退いた。一秒前まで私が立っていた場所に、攻撃が降り注いだ——重く、正確で、計算されたものだ。悪魔がどこからともなく現れ、私の方を向き、同じ広い笑みを浮かべて頭を向けた——あまりに広く、顔の皮膚に亀裂が走り、そのそれぞれからマグマのような暗い炎が覗いていた。


その笑みは骨の髄まで私を貫いた。


私は即座に体勢を整え、再び突進した。悪魔は私の攻撃を片手で、目に見える努力もなくいなした——そして反撃し、私の腹部を打った。その力で私は後ろに吹き飛ばされ、壁に激突し、膝をついた。血を吐き出し、立ち上がり、再び突進した。


胸元のメダルが熱くなった。システムが目覚めた。


そして目の前にシステム通知が点滅した:


システム通知

システムが復旧しました

ホスト:ライベック

状態:致命的

メダルの全力発動を実行しますか?

警告:発動には同等の代償が必要です。

はい / いいえ


同等の代償。何を奪われるのか分からなかった。しかし、選択肢はなかった。


「はい」と私はかすれた声で言った。


メダル発動

全力


白い炎が私を包んだ。肋骨が癒着し始めた——骨と骨、破片と破片が、乾いた音と内側からの熱と共に。力が急速に戻り、体が目の前で治癒し、傷が塞がり、血が止まった。私は背筋を伸ばし、剣を握りしめ、戦闘中初めて、しっかりと足で立っているのを感じた。


悪魔は同じ笑みを浮かべて私を見つめ、小さく笑った:


「ハハハ。やはりメダルを全力で使うことにしたか」。


その時、頭の中で何かが弾けた。私は忘れた。父の顔を忘れた。母の顔を忘れた。彼らの顔は消しゴムで消されたように——記憶から消え去った。名前と、かつて笑顔や声や温もりがあった場所の空白だけが残った。


メダルが記憶を奪った。これが同等の代償だ。最初の時は、力だけを奪った——私は弱く、他に奪うものがなかった。今は——記憶だ。私が与えられる以上のものを求めたからだ。


「お前を殺してやる!」と私は叫んだ。声はかすれていた。「全部お前のせいだ、くそったれの悪魔!」


私を包んでいた炎は瞬時に鎧と化した——白く、きらめき、第二の皮膚のように厚い。手の中に炎の剣が輝き、私は前方へ突進した。心の中でシステムに問いかけた:「マナはどれくらいだ?」


システム:マナ90単位。

新スキル解放:「白炎の球」、「爆炎」。


マナが回復した——メダルが惜しみなく私に力を注いだ。私は即座に「白炎の球」を唱えた:白い炎が右手を包み、手のひらに球が形成された——濃密で、回転し、緊張で轟音を立てている。その瞬間、それを悪魔に投げつけた。


奴は軽く、ハエでも払うように身をかわし、言った:


「そうしたいなら、お前を殴り、治し、また殴る。そしてお前が素直な良い子になり、私の言うことを聞くまで続ける。なぜなら、お前自身に扉を開けてもらう必要があるからだ。壊れた状態か。あるいは生きている状態で。選べ」。


「ふざけるな、素直な良い子なんてごめんだ!」


私は一歩で奴の前に現れた——自分でもどうやってか分からないほど速く。正確な一閃——炎の刃が奴の肘から先を切り落とした。悪魔は苦痛に叫び、後ろに飛び退いたが、すぐに大笑いした:


「なんてこった! 奴はお前をそこまで強化したのか!」


腕は瞬時に生えた。骨、肉、皮膚——すべてが数秒で元通りに形成され、まるで時間を巻き戻したかのようだった。私は呆然と立ち尽くしたが、自分を奮い立たせ、止まらなかった。先手を打って「白炎の球」を唱えた。悪魔がたじろぎ、飛び退こうとしたその瞬間、私は叫んだ:


「爆炎!」


球が爆発した。白い炎が半径十メートルにあるすべてを吹き飛ばした——石、破片、塵。悪魔は深刻な傷を負った:肩の一部がえぐれ、脇腹が裂け、顔の光る亀裂が広がって煙を上げ始めた。しかし、奴は再び治癒した。肉が閉じ、傷が塞がり、まるで何もなかったかのように。


「くそ野郎、もううんざりだ! 死ね!」


私は奴に突進した——その時、奴は一撃で私を横に吹き飛ばした。私は数メートル飛ばされ、岩に激突し、仰向けに倒れた。肺から空気が抜けた。立ち上がる間もなく——悪魔はもうそこにいた。かがみ込み、喉を掴み、片手で子供のように持ち上げ、そして私が立ち直れないようなことを言った:


「お前はもう奴らの顔を忘れた。そして今、名前も忘れるのだ」。


そして私は、何か別のものが記憶から滑り落ちていくのを感じた。

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