知識無双がしたい!
なんも考えずに書いた。
晴れ渡る空、心地よい風。なんだかいいことが起こりそうだ。
そう思っていたのに突然強い閃光と轟音とともに現れた裂け目に落ち、俺は意識を失った。
目が覚めると知らない部屋にいた。
「目が覚めたんですね。私の言葉がわかりますか?」
声の主は見知らぬ銀髪の美少女だった。
「わかりますが、ここはどこなんですか?」
俺がそう問いかけると「総合技術研究所の医務室です」と言われた。
どうやら、俺は多分異世界に来たらしい。
気分はいい、体も動く、不調は感じられない。
だが、大事をとって今日は休まなければならない。
明日、俺の生体情報を確認するらしい。
「起きてください」
昨日のことは夢ではなかった。
同じ部屋、同じ美少女。
俺は彼女に連れられ診察室のような部屋に来た。
白衣を着た若い男性がいて、座るよう促された。
「じゃあ、生体情報を確認するのでこれを手にはめてください」
俺は男性に手渡されたゴテゴテした手袋のようなものを手にはめた。
「こちらが結果です」
身長:178cm
体重:70kg
肥満度:正常(BMI: 22.1)
血圧:120/80 mmHg(正常)
血糖値:90 mg/dL(正常)
魔力量:350
etc.
魔力が気になる。
「平均といったところです。ですが、体表に微弱なエネルギー放出が検知されています。何か心当たりはありますか?」
心当たりと言ったらあれしかない。
「突然裂け目が現れて、そこに落ちてしまったんです」
正直に伝えると、彼は少し考えてるしぐさをした。
「その裂け目を通過したことにより、あなた自身に何か特異的な能力が発現しているかもしれません。詳しく調べてみますか?」
俺は二つ返事で了承した。
俺は興奮していた。
みじめな高校生活をしていた俺が、チートスキルで無双できるかもしれない。
結果は想像したものを作成できるスキルだった。
チートっぽいが、正確に想像できなければ作れない。
銃の形は作れるが、仕組みを知らないから本物は作れない。
だが、彼らにはこのスキルが有用だったらしく「行く当てがないでしょうし、ここで働きますか?」と聞いてきた。
俺は二つ返事で了承した。
「私はヴィルヘルム・クロイツヴァルトです。この研究所の所長です。」
「エリカです」
この研究所には人が彼ら二人しかいないらしい。
「俺は佐藤武これからよろしくお願いします」
元の世界に未練があるわけでもないが、帰れそうもないしこの世界を満喫してやる!
クソ知識無双のアイデアをくれ。




