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女と言うものは恋をすると、その相手の前だと上手く話す事が出来ないから集団で行くのだが、現代人ならば連絡交換くらい簡単に出来る筈だ。では、現代人では無ければ?と言う話になる。
周りの協力を得て連絡交換をするのだが、ある人物は平気で文通?と言ってしまう昭和否、大正でもなく、明治の女がいる。
その名も……
「相原ちゃん、いい加減LINE位交換しーよー!?」
「えー、無理ですよ!?」
「なんでーな!簡単やん、LINE教えてって言えば良い話やろ?」
「うーん、何の用事もなく聞けません!!」
「はぁ、あんたって奴は」
今日もまた絶賛片思い中の相原に溜息しか出ない、原本。
普通ならば、好きになってその人の連絡先を知っていてもおかしくない位の期間は経っているのだが、相原は一向に長原の連絡先を聞き出せていないのだ。
「じゃ、どうやって飯誘うんやな!?」
「うーん、文?」
「はぁいー!?え、ちょ、今令和やで?なぁ、アンタ平成生れやろう!?文って何?昭和の私ですらメールって言うで!?」
「しゃーない!うちはこれでも脳内は明治40年以降メンテ入ってないんやから!!」
「ドヤるな!!!」
一応誤解の無いように言っとくが、相原梢は平成元年生まれの御歳32歳だ。明治40年など姿形すらない。
だが、本気で考え方が特に恋愛になると良き女と言うのか古風と言うのか……
「仕方が無い、一緒に行ってあげるよ」
相原と原本の話を黙って聞いていた、姫崎。
このままでは、楽しみが消えてしまう!と思っての事なのかそれとも、本気で相原の片思いに協力しようとしての発言なのか謎だが、姫崎が誘えば長原だって断る事は、容易い事じゃ無いだろう。
「マジで!?本気で、神!」
「取り敢えず、2対2で行けばあっちも疑わないでしょう?」
「うちと、姫さんと長原君と……あと、誰?」
「そりゃ、河谷君!!」
「あぁ、河谷君!!」
河谷とは少し前まで同じ職場で働いていた長原の1期下の人だ。
転勤になる時に皆から、早く帰ってくるんだよ?とまで言われる程の頼りにされていた男だ。
「そうと決まれば、姫ちゃん……ってもしかして」
「え、今聞いてます」
「「早っ!?」」
姫崎の行動力は本気で早い。
いや、興味がある時の行動力と言うべきなのか、実際は姫崎本人しか知らない事だ。
「河谷君には相原さんも一緒にと、長原さんを誘ってーってLINE送ったから」
「サンキュー」
「やっと、進んだな」
本当だ。
やっと、これで長原がこの話に出て来るのだが、やっぱり気になる。
長原と言う男が……
「あ、相原さん!」
「なーに?長原君?」
唐突過ぎるのはこの話のお家芸みたいなものだ。煙草を吸い終わった3人は各々に仕事に戻り、1人廊下を歩いていた相原に50メートル先から声を掛けてきた男こそ、この相原が恋寄せている長原だ。
「○○さん、全く元気じゃなかったです」
「マジかー」
「と言うか、入院前より悪化してますね、あれは」
「えー、ヤダよ、明日夜勤なのに」
「あはは、相原さんなら大丈夫ですよ」
傍から見たら、年下男が年上女をからかっているような、介護士同士の何気ない会話に見えるだろう。
恋する乙女と言うのは、好きな人を前にすると緊張して愛想笑いをするのが精一杯の筈なのだが相原はそれを隠すのが上手いと言うか、オンオフがハッキリしているのだ。
「にしても、どうしたもんかねー」
「ですよねー」
後もう1つ言うなればこの2人、周りに人が居ない時は兎に角、物的距離が近い。
少し前に相原が長原の声が聞こえずらいと言ったのが原因なのかどうなのか不明だが、兎に角近い!!
そんな距離で普通に話をする相原の精神はどうなっているんだ?と疑問に思うばかりだり。
ここまで読んでくださり、
ありがとうございます!!
さて、やっと謎の男な長原が登場しましたー!!
これからの展開をお楽しみ頂けたらと
思います。
そして、もし宜しければ評価・感想を
頂けたら嬉しいです!!
それでは、
また、来週木曜日に




