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両片思いと言う言葉が本当に実在しているのか、誰も知らない。好きじゃない人に告白されれば、何か特別なフィルターが掛かる。そうすると、あら不思議!と相手が好きになる魔法が掛かってしまう......なんて事は滅多に起きないが、片思いしている女性は相手の心が読めたらなと、一度は思っているだろう。勿論、男性だって思っているのかも......


「どう思う?」

「え、何がですか?」


急に長原の問に香坂は上手く返事が出来なかった。だが、目の前で一人で悩み始めた長原を気に止める事なく、ラーメンを食べ始めた。


「今、気になる人がいるんだよ」

「はぁ、それで?」

「頼む、協力してくれ!!」

「......は?」

「え、してくれるん!?よっしゃ!!」


香坂は前にも急に協力して!とお願いされたなーと呑気な事を思いながら黙っていると、何を勘違いしたのか、長原は協力してくれると思ったみたいだ。


「いや、まだn「ありがとうな!!」......」


話聞けよ!?と思っているだろう、香坂なら絶対に。だって、顔が引きつっているし......

一方、後輩でも協力者が出来たことへの嬉しさが大きい長原は、とてつもなく重大な事を香坂にまだ、伝えていない。


「あの、長原さんが好きな人って......」

「......え、」

「俺、まだ、聞いてませんよ?」

「えーっと、その......」


長原さんもあの相原さんみたいな人だったら......と、思っていると、人間つい声に出てしまうのは、お約束展開みたいな事など起きるはず、いや、起きてしまったようだ。


「え、何で知ってるん!?」

「はい??」

「だから、俺がその、あ、相原さんが、す、好きな人って!!!?」

「はぁあぁ!?」

「え、何で驚いてるん?」

「俺、そんな事、一言も言ってないですけど!?」


香坂のその発言で完全に墓穴を掘ってしまった長原は、一気に赤面し固まってしまった。

この場合、どちらも悪くない筈なのに、その場の空気は一変に気まずくなってしまった。

勿論、追加で餃子を持ってきた店員までもだ。


「はぁ、取り敢えず、長原さんはあの相原さんが好きなんですね?」

「はい、そうです」

「LINEは......勿論、知ってますよね?」

「今度、飯行くからって、姫崎さんがグループ作ってくれたから......」

「連絡は取り合っているんですか?」

「......LINE、嫌い」


何なんだよ、この似た者同士は!!と叫びたいのを我慢した香坂に、皆さん、拍手を!!!と言いたいところだ。


「で、俺は何を協力したら良いんですか?」

「えーっと......」


どうせ、相原からどんなのがタイプなのか?とか、彼氏はいるのか?とか、年下でもいいのか?とかとかとか......聞かれるんだろうなと思っている香坂は、もう一度、叫びたくなっていた。


相原さんは、あなたの事が好きで、その相原さんからも協力を強制的にお願いされてます!!!と。

だが、今こんな事を言ってしまったら、長原が機能停止してしまうだろう。


「今度、4人でご飯行くんやけど......」

「(えーえー、知ってますとも!!)」

「その時、どんな話したらいいと思う?」

「......はい!?」


相原以上に乙女なこの上司をどうしたらいいのか、香坂は頭を抱えてしまった。


「取り敢えず、話が盛り上がらなかったらLINEして下さい!!」


そんな事、絶対にないけどな!!と心の中で叫んだ香坂に、皆さん盛大な拍手を!!!!

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