異世界にいって戻るまで 後編
初投稿作品です。
仕事が休みの時に進めるので更新遅いです
本能で逃げる獲物を追おうとした魔獣は立ちはだかる様にしている俺を敵と判断したのか、隙を伺うように動き始めた。
「そうだ、俺の方に来い」
そう言いながらマジックバックから長剣を取り出す。
「後はどれほど時間を稼げるかだな…ッ」
少し意識がそれた瞬間に大木を思わせる尻尾が迫ってきていた、それを咄嗟に飛んで躱すがそこに2本目の尻尾が槍のように俺を突き刺そうとしてくる。
「危ねっ!」
持っていた剣で何とか受け流し、離れると同時に毒付きのダガーを目に投げつける
「いろんな武器をしまってて良かった。無かったらさらに追撃がきてたぞ…それに」
手に持っている剣を見ると、一部欠けてしまっている
「質の良い武器を用意しましたって言ってたんだけどなぁ」
欠けた剣をマジックバックにしまいモーニングスターを取り出すと同時に魔法を発動して魔獣にあたるが、ダメージが入っているようには見えない。
今度は前足のようになっているカマの部分を攻撃するが金属同士がぶつかったような音がする
「やっぱり目とか口の中からじゃないと攻撃が効かないか…ぼやいても仕方ないから同じところ攻撃しとくか」
その後も攻撃を避けながらカマの部分をひたすら攻撃し隙あらば魔法をたたき込むが効いているんだか分からないが、しばらく続けていると魔獣からパキパキと音がし始めた。一度距離を離して呼吸を整える。魔獣を見ると折り畳まれていたカマが本来の形状になり二足歩行になっている
「向こうも本気出してきたか大人しくしててくれりゃいいのに」
「ガァァァァ!」
咆哮が辺りに響き渡る
「身体と反応の強化をもう一段あげるか…よし第2ラウンドだ。腕の1本くらいは覚悟しろや」
モーニングスターを勢いよく振りまわすと同時に魔獣がカマをなぎ払う。武器がぶつかる瞬間に嫌な予感がしたのでバックステップをして距離を取ると自分のいた場所にもう一方のカマが突き刺さる
「あんなの当たったら一発でお陀仏だな。どの攻撃くらっても一撃で死ぬとかクソゲー過ぎるだろ…」
「これ以上はやってはいけないって先輩が言ってたけど出し惜しみは無しだ」
強化魔法をかけ自分の身長より大きい大剣を担ぐさらに回復の魔法を全体にかけて攻撃にうつる。
尻尾をいなしながら高速で接近する
カマの一撃を受け止める度に大剣がボロボロになっていく、そしてカマをハサミのようにして自分を挟み込もうとしてきた。咄嗟にもう1つ大剣を取り出し挟まれないように防ぐそれでもういっぱいいっぱいだった。
身動き出来ない俺に魔獣がデカイ口を開けて喰おうとしてきた。口の中に向けて魔法を放つと
挟まれていた力が緩まるその隙に抜け出し、大剣を口の中に突っ込むあとは離れないようにしながら魔法を口内に撃ちまくる。暫くすると魔獣の抵抗がなくなっていき地面に倒れこんだ
「と、とどめをさそう」
そうしようとした瞬間、強化しすぎた反動がきて倒れてしまった。
意識がなくなっていく
「先輩達…逃げ切れたかなぁ」
その言葉を最後に斉籐祐介はこの世界から消えた
目が覚めると久しく聴いていない騒音が聞こえる。匂いもだ…
「戻ってこれた!」
勢いよく起き上がると転移する前によく見た光景が広がっていた
見て下さった方ありがとうございます。