異世界にいって戻るまで前編
初投稿作品です
仕事が休みの時に進めていくので更新は遅いです。
俺こと斉籐祐介は気づいたら知らない場所にいた。初めはアニメとかでみる異世界転移かと喜んだりしたが現実は実に厳しかった。
町とか村があるだろと思い道を歩いていたら槍やら剣を持ったおっさんの集団に襲われたし、言葉も分からなかった。チート的な物なんて貰った記憶はないので服やら靴やらを取られ奴隷のような扱いをされたりした。
どれくらいたったかは分からないが、何時もの様にこき使われていると表がやけに騒がしかった。こっそり覗いてみるとおっさんどもが昔のヨーロッパの騎士のような格好の集団に一方的に殺られていた。
お頭と呼ばれていた奴が逃げようと荷物をまとめ始めたので、薪とかを割るときに使っていた斧でよそ見をしているそいつの頭を叩き割った。
奴隷のように扱われている時におっさんどもが捕まえてきた商人を殺してみろと言わんばかりにナイフを持たされて殺しをさせられた以降どこか心が壊れていたのか、お頭を殺した瞬間特に何も思わなかった。その後騎士の集団が乗り込んできて何かを言っていたが次第に意識が無くなっていった。
意識を取り戻したら檻の中にいた。
状況が分からずにいたら檻の前にいた看守だろう人から話しかけられた。
「やっと目が覚めたか。後少し遅かったら水をぶっかけて起こそうと思ってたんだよ」
「あの…此処は何処ですか?」
「トスタラーク王国の3公星都の1つデネリにある牢屋だ。お前は山賊の一味として
の容疑がかかっている。で、今からその尋問って所だ」
「俺はあいつらに襲われたんです!信じてください!」
「それを今から尋問官に聞き出して貰うんだよ…魔法を使っての尋問だから嘘をつかなきゃ問題ない」
「魔法があるんですか?そういえば言葉も通じてる」
「星都にはいろんな種族が集まるから公共所には翻訳の魔法がかけられているんだよ。しかし魔法を知らないなんてよほどのところから来たんだな?まぁいい…もう少しで来るらしいから大人しくしてろ」
その後、魔法使いだと一目で分かる格好の人が入ってきて質問をしながら紙のようなものにいろいろ書いていた。質問等が終わると水色の板を持ってきてそこに手を置いてくれ言われたので置いたら板が光だした何なのかと聞いたら、魔力の波を調べて前科が無いかとか魔力の多さを確かめてたんだよと言っていた去り際に
「君の魔力量と出力値なら恒星騎兵になれるくらいあるから興味があるなら此処からでた後にすぐ横の建物で鍛えて貰うと良い」
と言われた。
「恒星騎兵になれるんだったらこの星都で贅沢しながらでも生活できるくらいだから、明日には此処を出れるし行っといた方がいいぜ?」
「まだ結果出てないんじゃ?それに恒星騎兵ってそんなにすごいんですか?」
「お前が嘘をついていて、山賊の一味なら今頃処刑台送りか鉱山奴隷になってるよ…お前そんなことも分からないのか?あの方達はすごいなんてもんじゃないぞ」
そう言って看守の人は恒星騎士の凄さを話してくれた。その話を聞いてて異世界って普通に怖いし楽しいのはチートありき何だなって遠い目をして(いつ日本に戻れるかも分からないし、力が無いと生きるのすら難しいし魔法とか武器の扱いを明日から頑張ろう…じゃないと死ぬ)と思いつつその日は寝た。
次の日からはひたすらに大変な日々が始まった魔法や武器の扱い方、山賊の討伐をしたり魔獣の捜索と気づけば2年たっていたのだ
魔法はある程度の大きさまでの無機物ならしまえるお約束のマジックバック、言葉が分からなくなるので翻訳の魔法も覚えた
恒星騎兵になるなら全部の属性の魔法は覚えないとなと言われ感覚を掴むのに時間がかかった。担当してくれた魔星道士の人には頭が上がらない
ちなみに魔星道士とは恒星騎兵の次になるのが難しいと言われている役職で、戦場に小隊規模でいれば戦況をひっくり返せるくらいらしい。
「魔星道士よりすごい恒星騎兵って話では聞いてますけど、やっぱり凄いんですか?」
「あれは抑止力みたいなものだから」
と笑いながら答えていた
山賊については殺すにしろ捕まえて鉱山奴隷にするにしろどちらでも構わないらしい。基本的にはその場で皆殺しするらしいけど
魔獣については滅多に現れることは無いらしくもし仮に現れたら、フル装備の恒星騎兵が主となって戦わなければ甚大な被害が出るらしい。どんな化け物だよと思っていたら博物館に剥製があるらしいので見に行ったらこんな奴がいるの?となった。
「そりゃ騎士団や魔星道士を束で相手できるような奴がいなきゃ勝てる気がしないわ」
20メートルあるティラノサウルスみたいな恐竜からカマキリの腕とサソリの尻尾が生えてて再生までするらしい。周りには10メートル無いとはいえ似たような奴が何匹もいるそんな奴と戦うとか絶対に嫌である。
さらに1年が立とうという時に俺は恒星騎兵になることが出来たそんな俺の最初の任務は山賊の討伐だった。
討伐する山賊は前俺が捕まっていた場所を住みかにしてるらしい。今後も同じ場所に山賊が来るのは困るということで星兵2個小隊と恒星騎兵が先輩と俺の2人でこの任務に当たる。この辺りを片付けた後は巡回する兵や商人の休憩所にするらしい
「今までも山賊の討伐に付いてきてもらったりしたけど、恒星騎兵になったという事は山賊相手に負けてはいけないという事だからね」
「何か理由があるんですか?国のプライドとかは確かにありそうですけど」
「それもあるんだけどね。他にも負けたりしたら他国が戦争を仕掛けてきたりするからそれを防ぐのもあるんだよ…まぁ今回は全身装備で来ているから山賊に殺られる可能性は無いよ」
恒星騎兵の鎧は魔獣の素材を使って作られているので生半可の攻撃は効かない、それでも絶対というわけではないので最初の任務ではフル装備で行き間違っても死なないようにってことらしい
そんな話をしていたら目的地周辺に着いた
「それじゃ探知を頼みます」
「分かりました……探知……」
星兵の1人が探知の魔法でこの先の状況を確認している
「どう?」
「おかしいです…山賊の反応がありません!…待ってください!奥の洞窟の方に1人反応があります」
「1人だけ?他には?」
「これは……魔獣です!魔獣がいます!数は大型が1小型が多数います!」
「魔獣か…不味いことになったな…」
「今最後の山賊の反応が消えました」
「放っておくのは悪手だね今ならフル装備の恒星騎兵が2人いるから何とかいけるかな?」
「斉籐君…今から魔獣狩りをする。気をひきしめて事にあたってね…」
星兵の1人が全員からをタグを預かっている。魔獣狩りをするときはこうするらしい。
「ご武運を」
そういって星都に向けて馬を走らせていった。
「それでは今から作戦会議だ。幸いなことに向こうはこちらに気付いてないため奇襲をかけられる」
「まず私と斉籐君の魔法で小型の数を減らすその後出てくるであろう大型を2人で相手にする。星兵は5人1組で小型の相手をして此方に近付けないようにしてもらう…何か質問は?」
「無いらしいね。これで魔獣狩りに成功すれば名誉と報酬は此処にいる全員の物になるし王国の歴史書にも名が残る、だから諸君の健闘を期待する…行くぞ!」
こうして俺の初の任務が始まった。
「もし日本に戻れたら厄祓いでもしてもらおうかな…」
魔獣のいる場所に着いた。広場らしい所には小型の魔獣が20体ほどいる
「あれを殺れれば星兵たちが大分楽になるはずだ…斉籐君は範囲魔法を右側に放ってくれ。」
「了解です!……拡雷砲……」
「……炎竜巻……」
2つの魔法が小型の魔獣を葬っていく。小型でも相当タフなのか死んでいない個体もいた、しかもすでに再生が始まっている星兵がすかさず攻撃をおこなう
「いいか盾で防ごうと思うな、腕ごと持ってかれるぞ!」
魔獣と戦ったことがあるのか、星兵の1人がそういう
「小型でこの強さとか大型はどんだけ強いんですか?」
「だから抑止力とか言われている恒星騎兵が主力で戦うんだよ」
「他国って魔獣が出たときどうするんですか?」
「基本的にこの国に要請が入る派遣する代わりに資源とか土地を国に渡すって感じかな。間に合わなくて着いた頃には国が無くなってた時もあるけどね」
体力を温存するために休憩しながら話をしていたその時、奥の方から体がすくむような咆哮が聞こえた。
「大型が出てくる…死なないようにね」
「はい!」
足音がどんどん大きくなり大型の魔獣が姿を表した。そこには博物館で見た剥製のよりさらに大きく四足歩行で尻尾も2本に増えている。よく見ると前足かと思った部分は発達したカマのようだ
「よりによって星崩しか」
「教本に出てきた奴ですか!」
「そう…50年ほど前に首都の城壁まで迫ったらしい…その時は多くの恒星騎兵が犠牲になったって」
「どうしますか?」
星兵たちの方は小型の魔獣を駆逐出来たようで此方に合流し始めている。
「全員聴いてくれ、あの大型魔獣は自分たちだけでは倒しきれないので一度撤退し防衛線を作らなければならない。そこで足止めをするのに私が「いえ、自分が足止めをします。」…え?」
「恒星騎兵になったばかりの奴には荷が重いよ」
「ですが新人の自分が報告しても信じてもらえるか分かりません。」
「それに先輩には今までずっとお世話になりましたし、俺は先輩に死んでほしくないんですよ」
「…分かった、でも言ったんだから死んじゃ駄目だよ?報告したらすぐに戻ってくるからね」
「分かりました。」
全員が撤退していく。同時に大型の魔獣がゆっくりと迫ってきた。
「簡単には通さねぇぞ、トカゲ野郎」
自分に身体強化と反応強化をかけつつ決死の時間稼ぎが始まる
見て下さった方ありがとうございます。