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通りの反対側に行くとゾンビたちの死骸が数十体転がっていた。そこに交じってスーツを着た人間の死体も2体あった。
「ここで戦闘があったみたいね、死体が消えてないってことはコイツらを殺したやつが近くにいるかも」
「ヤツら、かもな」
その時! 3メートル程先の草むらからスーツ姿の男が飛び出した。
「危ない!」とすずかが言い終わらないうちに、俺はそいつに向かって二発撃った。それと同時に反対方向からも物音がした。
「グフッ」という断末魔と共に俺が撃った敵は倒れた。
そして反対方向を見ると、もう一人の敵がまさに倒れこむところだった。
すずかがそいつを二発で仕留めていた。
「こいつらもチーミングを?」そう言いながらすずかは死体に近づいていく。
「確かに、でも大したことなかったな」
すずかは自分で撃ち殺した男の体を探っていた。
「おい、何してんだ」
「何って、持ち物奪ってんのよ。貴重な弾を補給しなきゃ」
「なるほど、死んだやつの持ち物は頂けるんだな」
「スタミナドリンクと手榴弾もあるじゃん、当たりね」
そう言って、手に持ったドリンクを見せてきたすずかは中学生くらいの少女に見えた。
その時、付近で爆発音が鳴り響いた。