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ゴオオオオという風の音と共に、重力に抗うことなく俺の身体は真っ逆さまに落下していた。
落下しながら、すずかたちとどう合流するか考えていた。あいつらと会うためには町に行かなければいけない。だったら最初から町に降りればいいんじゃないか。
背中を後ろ手で触るとパラシュートが開いた。意外と簡単に開くようになってたのか。減速しフワフワと落下し始めたのでパラシュートのひもを調整して角度を変えた。
せめて町の手前の森の中に降りれるように角度をつけて降りていく。100、50、30mと段々地上が近づいてくる。
そして早い段階から角度を変えたおかげでなんとか森を抜けたところに降りることができた。
さて、前回も前々回もここまで来る間に一人殺していたが今回は素通りしたから、今回はさすがに戦闘はないかな。さっさと町まで行こう。
そう思ってたのもつかの間、森の方から銃声が聞こえた。一発、二発と響いて静かになった。
おそらくいつも最初に会うはずのあいつだろうか。しかし誰に向けて銃を撃ったんだ。ゾンビか?動物か?
考えが変わり森の方へ足を向けた。他の奴とも交流して情報収集できないかと考えた。
とりあえず名前くらいは聞ければいいか、まずは話が出来るかどうかが心配だが。
森に入ってしばらくすると木々の間からスーツが見えた。
奴だ。こちらには気づいてない。
スーツの輝くような白色は目立ってしょうがない。こんなものを着ていては森の中では隠れられるわけが無い。
奴に気づかれないように先回りして森の外で待ち構えることにした。
森の端の木の下で隠れていると奴が出てきた。俺は一気に走って近づくと奴は銃を抜いた。やはり穏便に済ますのは無理そうだ。
奴が銃を構えた時、銃口の位置から弾道を読み斜め下方向にかわした。そしてそのまま奴の下半身に飛びかかった。
「ぐはっ!」
奴の腹に思いっきり頭突きを食らわせながら銃を持つ右手を掴み銃を手放させた。
「済まないが話を聞いてくれ」と早口で捲し立てて奴の両手を押さえつけた。
「お前誰だ! 何の話だ!」
「落ち着いてくれ、争いたくないんだ」
「どういうつもりだ!」
話にならないので、抑えている手を話して解放し、何とか落ち着くのを待つことにした。




