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すずかの叫び声を聞き、全員一斉に二時の方向を見た。
二時の方向にある同じ高さのビルに、三人の人影が見えた。200mほど離れているので人相まではわからないが、向こうも同じく自分たちに気づいたようだった。
「どうする! 誰かスナイパーライフル持ってるか?」ケンが叫んだ。
全員が首を振る。あの距離の敵に対する対抗手段を持ち合わせていなかった。
「向こう撃ってくるぞ!」ヤマトが叫んでビルの中に向かって走り出した。
走りながら向こうの敵を見ると、スナイパーライフルを構えたやつが二人見えてこちらを狙っていた。
(`・ω-)▄︻┻┳═一 ∑(°口°๑)
マズイ! とっさにビルの中に入った。逃げなければやばかった。
こちらの獲物は見破られたか。あの距離は対抗手段がない。
階段を降りながらケンが叫ぶ。
「この建物から離れるぞ! あいつらたぶんこっちくるだろ!」
「こっちから向かうのか?」ヤマトがケンに問いただす。
「それもありだな、どうする?」
「行きましょ!相手は三人よ」
「とは限らないけどな」すずかのほうを見ると彼女は嬉しそうな表情をしている。
こんなゲームやってるやつは戦闘狂みたいなもんだ。ましてや生き残ろうとすることは、それ即ち敵を倒さなければいけないということだ。相手が何人だとしても関係ない。勝算があればそれでいい。
……あるのか?




