[ 00:17:02 ]
階段の所まで来て上を見上げた時、一瞬イヤな気配がしたがそれが何かはわからなかった。
その時、目の前が歪んでクラっとした。
なんだ? と思いながら足がもつれ倒れた。意識を失って倒れゆく最中に、階段の上に人影が見えた。誰だ。
すずか、なのか──。
ガスマスクを着けたその人物は、階段をゆっくり降りてくる。催眠ガスか何かを撒いていたのか。俺は何も知らずに吸ってしまったというわけか。
ゆっくりと一歩ずつ降りながら腰のホルスターから銃を取り出してこちらの頭の方に向けてくる。
やられた。ワケがわからずここまで戦ってきて、ワケがわからないままにやられるとは.......。
どうしてここまできて殺られるんだ。
そして目の前が真っ暗になった。
気がつくとうつ伏せで倒れていた。さっきのビルのフロアだ。俺は死んでない。殺されなかったようだ。今はいったい、自分はどのくらい眠ってたんだろうと腕のデバイスをみた。
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え、ウソだろ──。
もう時間がない。どうすればいいんだ。
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全てを諦め、一瞬の恐怖の後、ゆっくりと目蓋を閉じた。
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