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へたり込みすすり泣くダンジョン女奴隷を見て、さっさと掘れという魔界女騎士の命令に逆らえなくなりそのまま浅層への埋められた階段前に立ってしまう。
じゃあ、軽く掘るぞ、軽く。
私の前には埋められた土壁がある、足場は狭い横幅はあるが、後ろは浅層から水を流し込む大きな穴、大穴の中を覗いたが何も見えない、薄い膜が関係しているのだろうか、腰にロープを巻いているが恐怖心はある。
いきなり本番で掘ることになってしまった、土壁を掘り抜き噴き出す水に足場から押し出され落下する可能性はある、嫌だが最悪魔物達がロープを支えられなくても1度落下し中層に落ちたことがあるし生き残れるか、いや、あの時は意識が回復した時には石床でなく濡れた土の上で寝そべっていた、今回は石床に直接激突する可能性があるのか、はぁ。嫌だ。
何をしている、さぁ掘るのだダンジョン奴隷よ。
・・・はぁ ザク
私は嫌々、軽くツルハシを振り土壁を掘る。
ジョボジョボ えっ、まさか!? ザババババ おぼぼぼっ ガクン
ぅぉぉぉぉぉぉ。
軽く埋められた階段の土壁を掘った、すると速攻で水が噴き出し顔を噴き出す水が襲う、そのままバランスを崩し私は中層に落下していく。
ぉぉぉぉぉぉ。 ギシッ ギシシ んおっ! はぁ はぁ はぁ
中層の土天井が見える範囲で落下は止まり、腰に巻いたロープが張る、軽く掘り始めたら速攻で水が噴き出してきた、最低限の土でしか埋められていなかったようだ、土で大量の水を堰き止めるだけじゃなく塞ぐ能力で簡単に塞ぎきれるなんてこの世界独特の仕様だ。
ジョババババ
中層の土天井、浅層から水を流し込む大きな穴から水が滝のように落ちてきている、まだ細いが。
はぁ はぁ はぁ おーい、引き上げてくれ。
・・・・・・
返事はない、土の天井は見えるが穴の中は見えない、ロープと土ブロックの足場を使い登った時にはダンジョン女奴隷の声は聞こえていた、声は届くはずなのだが・・
あ、生きていますね、安心しました。・・・・
うっ さらに心臓に悪い、前から話しかけられないのか? はぁ はぁ はぁ
すみません、どうしても止められなくて。・・・・
空中、私の背中側耳元で器用に呟いてくる幽霊女、本能的にやっていそうで注意しても効果がなさそうだ。
あなたの声は聞こえていませんでしたね。・・・・
ロープと土ブロックの足場で登った時にはダンジョン女奴隷の声は聞こえていたんだが・・
なぜかこちらの声が浅層と中層の間にいる魔物達に聞こえていない、階層を隔てる薄い膜が関係しているのか、ダンジョン女奴隷はどうやってこちら側に声を届けていたのか聞かなくては。
ギシ ギシ ギシ おっ。
あ、ロープ引き上げてますよ。・・・・
魔物達には幽霊女は見えないし声も聞こえない、私の声が届かない以上ロープを引っ張り上げるのは魔物達の判断に任せるしかなかった。
よっ予定通りだな、そのまま掘っていくのだ、ダンジョン奴隷よ。
ダンジョン女奴隷、ロープにぶら下がっている間、魔物達の声が聞こえなかったぞ、私も中層から呼びかけたが全然反応がなかったぞ、なぜだ?
豚オークジムダンジョン跡地の土床まで引き上げられると、動揺が残る魔界女騎士にまた掘るように命令される、私は無視し泣き止んでいるダンジョン女奴隷に質問した。
ぐす ・・・・・あ、あの時のことですね、ロープが伸びる穴に顔をできる限り近づけると中層の声が聞こえ声を届けることもできましたね。・・・・・
私と初めて会った時のことを思い出しダンジョン女奴隷は答えた、落下した私の方でなんとかすることはできなかったようだ、その後は魔界女騎士がしつこく命令してくるので渋々、水が噴き出す土壁の穴を広げていく。
ザク ジョババババ ほっ
ザク ジョババババ はっ ガクン おぁぁぁぁぁぁ。
水が噴き出す土壁の穴をツルハシで掘り広げていく、噴き出す水を避けられるようになったが、足を踏み外したりやっぱり避けられなかったりしながら落下するのを繰り返す、途中からダンジョン女奴隷も復帰し2人でたまに落下しながら掘り広げた。
ザバババババババ
はぁ はぁ はぁ これくらいでいいな。
はぁ ん はぅ ・・・・・どうですか? 魔界女騎士様。・・・・・
よくやった、ダンジョン奴隷達よ。
浅層への埋められた階段は薄い土壁が無くなり、そこから大量の水が大きな穴へ吸い込まれていく、水の中には大量の人形のような物が見えたりするが、寿司職人ゴーレムなのだろうか、こちらに反応することなく流されていく。




