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第11話 久しぶりって、もしかして?

 男性4名に囲まれての登校は、やっぱり目立つよね……皆の視線が昨日より痛いんですけど、 ほら、見られてるってば、絶対!


 ひそひそ話ししてるのって、私のことだよね、なんで、たった三日でこんなに目立たなくちゃいけないのかな、…それもこれも全部こいつらのせいだと思うとムカつくんだけど。


 はああ、やっと、教室に着いたよ、けど、クラウン様一人しか減らないんだよね……あとの三人は同じクラスなんだもの。


「あの、皆様方、そろそろご自分の机に戻られたほうがよろしいのではないのですか? 」


「まだ、あと十分もあるから大丈夫だよ 」


 時間ギリギリまで張り付くつもりなの? いい加減に……


「おはようございます、シェリー様、」

 カルーア! なに?  急に?


「おはようございます、アルファード様、ルドルフ様、アドウィル様, 皆様方がシェリー様を囲んでいらっしゃるから、昨日から女性陣はみな、遠巻きに見ておりますのよ 」


 クスクスと笑いながら、男性陣を見回すように一人づつ目を合わせると、


「そんなつもりは無かったのだが、確かに、そう、かもしれない…な 」

 アルファード様が、少し気まずそうに視線を逸らせる。


 さすが、ヒロイン、そうでなくっちゃね、私の代わりにあなたが囲まれてるのが本来の筋なのだし、これで、元ルートに戻れるの?


「なので、今日のお昼は私がシェリー様をお借り致します、よろしいですわよね? 」

「ああ、わかった 」

「シェリー様もそれでよろしいですか? 」

「もちろんですわ、カルーア様! 喜んで 」


 午前中の授業は、ほとんど頭に入らなかったが、そんなのどうでもいい、どうせ、4回目の授業だしね、三回も同じ試験を受けていれば、嫌でもそれなりに覚えているもの。


 ようやくお昼になったので、サンドウィッチのセットを買って、中庭へと向かう。


どんな話になるのかは、まだわからないけど、あまり人がいないほうがいいよね、そうなると、さすがに学食では人が多すぎるから、人の少ないテラス席を選んで腰をかけた。


「久しぶりね、シェリー、イケメンに囲まれての登校はどう? 」


 久しぶり?  って、 今回はこの学園で初めて顔を合わせたのよね、 んん?


「何をキョトンとした顔してるの、相変わらずボケたままなの、手がかかるわね 」


 やれやれと言いたげに、大げさな身振りでため息をついてるけど、初対面、だよね?


「あの、カルーア様、 久しぶりってどういう事かしら 」


「ヤダ、まさか本当に覚えてないの、……ねえ、ハロウィンナイト・パーティって知ってる?」


 ハロウィンナイト・パーティ!!  もちろん!


「えっ、まさか、あなたもプレイヤー? 」


「そうよ、 やっと話ができるわね、シェリー・ハロウィン! 久しぶりでしょう 」


 にやり、と笑うその顔は、愛らしいヴァレンタイン家のご令嬢ではなく、ギャル系か? 


 愛され女子、小動物系の守ってあげたい設定、どこ行った? ……肉食系にしか見えないんだけど、小型だけど爪が鋭い猛禽類みたいだよ?







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