握手会は天使の奇跡
今日はなんと、なんと、ひなこたんの握手会の日なのです。
昨日から楽しみすぎて全然眠れてません。
握手会は長蛇の列になるので本当は寝ないと危険なのですが、ひなこたんと接触できる機会と考えるとアドレナリンがバフバフなのです!!
持っていくものは暑さ対策のための水筒、タオル、ひなこたんへの愛を綴った手紙。来ていく服は勿論一張羅、麦わら帽子と白色のワンピース。そして、エチケットのためのリセッシュ、口臭対策ガム、ハンカチ、ティッシュで完璧です。
さあ、ひなこたんに愛に行きましょう。
「行ってきますー!」
かなさんとりかさんと駅で待ち合わせて、目指せシーパーク!
かなさんはいつもより、ピンク多めのスウィートローリタ系ファッションであり、りかさんは"I love ひなたん"ってかかれたT-shirtです。綺麗に見えます、そこは突っ込んでは行けません。
二人とも一張羅です、りかさんは微妙ですが。
シーパークに着くと、もうすでに人だかりができてしまってます。多分、握手するまで3時間くらいかかりそうです。開始まで一時間、行列で一時間、ひなこたんが遅れるので一時間です。
「ここで、あったが100年目」
後ろを振り替えるとそこには、腰に手を当て、指を指してくるという典型的負けポーズをした女性が立っています。
「りりさん。おはようございます」
「ゆかさん、おはようございます」
りりさんは姿勢をただして、挨拶をしてきます。
りりさんは現役JKのちょっとツンデレが入った女の子です。
「今日も私が一番、ひなこたんたんからの愛情をもらうんだから」
愛情をもらった量をどうやって比べるかは甚だ気になりますが。
「ひなこたんから一番、愛情を貰うのはこの私です」
ひなこたんのことに関しては負けられません!
「確かに、ゆかさん、貴方は強い。だけど、私には秘密兵器が有るのです!」
ゆかさんが手提げ鞄から綺麗に白い紙で包装され、赤いリボンで結ばれた箱を取り出す。
その箱は太陽の光で神々しく光っている。
それは、まさか!
「差し入れ」
差し入れ、それはプレゼントとほぼ同義であり、プレゼントは人の心を掴むための良い手段の一つである。さらに、もしかしたら、贈ったものがアイドルが使ってくれるかもしれないと考えれば一石二鳥である。その手があったか。
「違いますよ」
「「「えっ!」」」
「1ヶ月の間書き貯めた愛の手紙ですよ」
りりさんが当然の如く言う。
あの箱の中が全て手紙だとすると国語辞典くらいは有りそうですね。鈍器ですね。持ち込み規制されそうですね。手渡しは多分無理ですね。
「では、並びましょう!」
意気揚々とりりさんが行く。
言うべきか言わざるべきか、悩みどころである。
だって、私が一番になりたいですし。
「二人とも、差し入れ持ってきましたか?」
恐る恐る聞いてみる。
「持ってきましたですぅよ」
かなさんは手提げが高級そうなティーパックを取り出す。
「私も、持ってきました!」
りかさんはCDを取り出す。
「ひなこたんが好きと言っていたアニメのOPのシングルです!」
りかさんってこういうところ残念何ですよ。
ふと、優しく頭に手を載っけられ、撫でられる。
「大丈夫ですよ、一番重要なのはひなこ様への愛ですから」
かなさんの普通の言葉使い初めて聞いた!
てか、頭撫でる手慣れてないですか?気持ち良いから良いですけど。
りかさんが羨ましそうに私達を見ている。あー、上手い原因はりかさんか!?
「りかも後で撫でてあげますぅわ」
「わーい」
無邪気に喜んでる。20歳になって公衆の面前で撫でられるの恥ずかしく無いのかな?
私はまだ10台だから許されるのです。えへん。
まあ、絵になるので許してあげましょう。
「三人とも何そこでつったているのですか?行きますよ」
りりさんは私達がついて来てないのを気づいたようで、走って戻ってくる。
「あっ」
そして、当然の如くりかさんの隣に並ぶ。
うん、今日もいい天気です。
珍しくひなこたんは時間通りに来た、えらい!……衣装着るのに手間取って開始が1時間遅れた。いつも通りですね。




