作品は見て楽しむんじゃない心で感じるんだ
今日はまた、かなさんの家にお邪魔してテレビの視聴会です。
なんと、わかばちゃんが地上波初登場したので、前、合いの手の練習でお世話になったし、品評会をしようということになったのです。皆さんの予想通りかなさんの発案です。
という訳で辛口の審査員を紹介していきたいと思います。
エントリーナンバー1番かなさん。
ドルオタ歴10年の大ベテラン。その審美眼は凄いです。
エントリーナンバー2番りかさん
アイドル、アニメ、漫画など様々なサブカルチャーを網羅していて凄い博識なのです。
エントリーナンバー3番茜
私の妹であり、うん、可愛いです。
エントリーナンバー4番私
この中で一番年くっています。
「えーと、私ってなんで呼ばれたのですか?正直、アイドルのことも、わかばさんのこともあまり知らないのですが」
茜が困ったように言う。
「それは、茜ちゃんが可愛いからだよ!!」
りかさんが満面の笑みで言う。
「はぁ?」
「理由は、私達がゆかさんの妹に会いたかったからでは駄目ですぅか?」
かなさんが顔に手をあてまゆをさげ、困ったように言う。
「大丈夫ですよ。私もお姉ちゃんが自慢していた友達に会いたかったですから」
茜が慌てて言う。
「それは良かったですぅ」
かなさんは顔を喜びの表情に変える。かなさん人を煽てるの上手い!流石、オタサーの姫。
「なんていい子なんだ」
りかさんが感極まっている。
「じゃあ、見ましょぅ!わかばちゃん、心の準備はいいですぅ?」
「…だいじょーぶでふ」
予算少なそうなテロップと共に番組が始まる。
………
「良いですぅ」
「可愛い。来週から見よ」
「わかばさん結構目立ってましたね」
「可愛い」
そういえば、私達はゆるふわドジっ子アイドルゆかたんのファンなんです。私達の評価なんて激甘何です。マシュマロよりも甘いんです。
心広く無いとゆかたんのファンは出来ません。いや、逆ですね。ゆかたんのファンは心がおおらかになっていくのです。
「えーと、ありがとうございます」
「わかばさん凄いですね。ゲストなのにほぼ番組を引っ張ってましたよ。正直、どのアイドルよりも可愛いく目立ってました」
流石、私の妹。素晴らしい審美眼である。
「わかば氏ならゴールデンタイム進出余裕ですな」
わかばちゃんは恥ずかしいのか私の背中に隠れる。
「わかばちゃんの地上波進出と、これからの未来に向けてケーキを作ってみましたですぅ」
かなさんが店で良くみるホールケーキを持ってくる。
「わーい、かなのケーキだ」
りかさんはかなさんがケーキを机に置くと直ぐに人数分に切り分ける。
「じゃあ、わかばちゃんどれが良い?」
「…どれでもいいです」
何故かわかばちゃんは私の背中にくっついて離れてくれない。
「じゃあ、私から」
「りか」
かなさんがりかさんの肩に手を置く。
室内の温度が刻々と下がっている気がする。
りかさんの表情は固まっている。
「私からとろうとするわけ無いじゃない。これでもこの中で唯一の社会人なのです」
………
「みんな、そんな本当に社会人見たいな目で見るの止めて。よし、じゃあ、今度、みんなに焼き肉奢ってあげよう」
………
焼き肉ってなんか違う気がするなー
「わーい。今度、りかの奢りでみんなで高級焼き肉食べにいくですぅー!」
「かなが言う高級は止めてー」
かなさんとりかさんのほほえましいやり取りを見てても良いのですが、ケーキも食べたいのでさっさと配ってしまいましょう。
「おいしい」
普通に店で買ったホールケーキより美味しい気がする。頬が溶けそう。
「おいしいです…」
わかばちゃんが呟くように言う。
「凄くおいしいです。これ本当にかなさん一人で作ったんですか?」
茜が凄く驚いている。
「そうですぅ。今度、一緒に作りますぅか?」
「宜しくお願いします」
茜が前のめりに言う。何か琴線に触れたのかな、私も毎日これが食べられるなら満足だけど。
むむ、もしかして、茜に好きな人出来たのですか!?
やばいぞ、ゆか。みすみす、私の知らない男に最愛の茜を渡して良いものか、断じて良くないです。
よし、今度、茜の部屋の探索を本格的にします。
「お姉ちゃん、なんか良からぬこと考えていない?」
ギクッ。
「ソンナコトナイデスヨ」
「なら良かった」
妹の笑顔が怖いです。




