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(3)報告

ちょい短め。

あと、これ以前の話を三人称から一人称に変更しました。と言っても内容にほぼ変わりはありませんが……


(2018/07/22)WICHの綴りをWITCHに修正。

 母校を後にした俺は『研究所』 ―― 正式名称は長いため覚えていない。そもそも国家機密に当たるため下手に覚えて機密漏洩につながるよりはマシだと思う ―― にやってきた。


「あら、彰。あなたがここに居るって事はまた発症に立ち会ったのね」


 研究所に到着した早々、俺に話しかけて来たこのちびっこい女は森野胡桃(もりの・くるみ)。この『研究所』の研究員にして俺との連絡窓口であり、《WITCH》および《MONSTER》の発症経験者でもある。


「正解。今回発症したのは俺の母校・辰野前小学校で飼ってたウサギ。確認できた症状は凶暴化と人間サイズまでの巨大化。あとユニコーンみたく額から角が一本生えてた」

「角、一角ウサギ? とすると呼称はアルミラージかしら」

「まあ好きに呼ぶといいさ。発症原因……トリガーについては裏は取れてないが、おそらく状況的に悪ガキともの悪戯に対するストレスだな」

「対処法は? まさかあなたが自分で浄化したとか……」

「言わねえよ。現地の女子小学生がちょうどいたからそいつに浄化させた」

「本当に?」


 そう言って俺の顔をのぞき込んでくる胡桃。俺のことを心配してくれているのは分かるが、ちょっと過保護じゃないか?


「経験者である私だから言うけど、《WITCH》発症中のあの高揚感は危険よ。あなたも分かるでしょ?」

「あぁ」


 どう危険かなのか考えるまでもない。下手にハマると抜け出せなくなる。つまりそう言うことだ。


「幸い1人1回しか発症しないからいいけど、何回でも、それも意図的に発症できるあなたは別。もしあなたがあの高揚感に依存し、無意味に発症させるようになったら、一瞬にして人類の敵なんだからね」

「わかってるって」

「いいえ、分かってないわ。確かにあなたは何回でも《WITCH》を発症できる。でもそれが無限回である保証なんて何処にもないの。逆に《WITCH》に対する抗体や免疫が作られないってことなんだから、もしかしたら次発症したときに最悪の症状を引き当ててしまう可能性もあるのよ?」

「大丈夫、わかってるって。《MONSTER》より危険度が低いと言っても未知のウイルスには変わりないってことだろ。可能な限り自分から発症したりしないさ。それに、俺があんなひらひらした服を自分から進んで着ると思うか?」

「……思わない」

「だろ? それにほら、今回の記録データ。それを見りゃ、戦っているのが俺じゃない事くらい一目瞭然だろ」


 胡桃は俺からSDカードを受け取ると、サイズの合っていない白衣のポケットへとそれを滑り込ませた。おいおい、それ一応国家機密なんだぞ。そんなに無造作に扱って大丈夫なのか?


「ん? どうかした?」


 俺の物言いた気な視線に気づいたのか胡桃が首を傾げた。


「いや、なんでもない」


 分かってないならそれでいい。もしなんかあったとしても怒られるのは俺じゃない。胡桃だ。


「じゃあ、俺は裏取りと経過観察に……って、忘れてた」


 俺はポケットからある物を取り出すと、それを胡桃に渡す。それは一枚のハンカチ、それを外気に触れないように密封したものだ。


「これは?」

「今日の《魔法少女》から採取した血が付いてる。《WITCH》は死滅してるだろうが念のため調べといてくれ」

「りょーかい」

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