07
「私達は、純血のvampiroだ。
だから、お前の兄は敬語で話していたんだ。わかったか?」
美月に問われて翔は、頷いた。だが、まだ不満があるような顔をしていた。
「もう一つの不満は..…百合との関係か?」
美月は翔の不満を知っているかのように言った。しかも、当たっていたようで、翔は美月に叫ぶように聞いた。
「なぜわかる!」
「うるさい!そんなに叫ばなくても聞こえている!」
「姉さんもうるさいよ。」
翔か叫んだのがうるさかったようで美月が怒ったが美月も太陽に怒られていた。
美月はみんなに「済まない」と謝罪した。
「翔の疑問に答えてやって下さい。美月さん。」
司が美月に言った。司も知りたいようだ。
美月は話したくなさそうに俯く。
太陽は美月を心配そうに見ていた。そんな太陽に美月は「大丈夫だ。心配するな。」と言って司たちに説明を始めた。
「純血種だからだ。お前たちは知らないのか?純血種の能力を。」
美月が聞くと翔は「知らん。」と雑な答え方だったが、司は「いいえ、知りません。」と丁寧に答えた。
すると美月は仕方ないな。という顔で説明を始めた。
「純血種はいろいろな能力を持っていて、例えば、他のvampireや人の考えていることがわかったり、人間をvampireに変えることが出来ることだ。他にも色々ある。」
「じゃあ、人の心を盗み見しているという事か!」
美月に翔は言いたいことをいいたいように言った。
それに美月が言い返す前に太陽が叫んでいた。
「俺たちはしたくてしている訳じゃない!
嫌いなんだよ!そんな考えをしている奴ら!
殺してやろうか..…。」
太陽の話し方が荒っぽくなっていた。
教室にいるときは大人しそうな青年と言う感じだったが、全く正反対だ。
司は心の中では太陽自身から力を感じられないから翔は大丈夫だ。と思っていたが、無意識に体が動き、気付くと翔を庇うように立っていた。
「太陽!やめろ!」
美月が太陽を止める。太陽はまだ納得してなかったが、姉さんがいうならと言って翔から離れた。
「すまない、翔。それと司、そんなに警戒しなくていい。」
優しそうなその言葉を聞いて司は安心したのか警戒を解いて元の位置に戻る。
それを見た美月は話を続けていいか?と皆に聞く。司はお願いします。と言ったが他は黙っていた。
他の皆が黙っているのは肯定していると美月は考えて話し始める。
誤字や直した方がいいところなどを教えてください。
黒猫