05
ーーーーー キーンコーンカーンコーン ーーーーーーーー
「はーい。今日はここまで。明日はこの続きをするから、復習しておいてください」
「「は~い」」
四月朔日先生はそう言うと教室から出て行った。
先生が出て行った後、放送が流れた。
『三年A組 月島 司君、一年C組 月島 翔君、八月一日 美月さん、太陽君。学園長室まで来てください』
一のCの三人が学園長室に呼び出された。
「僕たちなにか呼び出されるようなことしたかな?」
「「してない」」
美月と太陽が同時に答えた。三人がのんきに話をしていると、四月朔日先生が走って教室に入ってきた。
「月島君、八月一日姉弟!学園長に呼ばれているんでしょう!さっさと行ってきなさい!」
「「はい!」」
四月朔日先生に怒られて、急いで学園長室に向かった。
学園長室に入る前にコンコンと二回叩いて学園長の返事を待った。扉を叩いてすぐに学園長の返事が返ってきたので「失礼します」と言って三人は学園長室に入った。
入ると、三年生と見られる青年が先に来ていた。
「おや、遅かったね」
「兄さん」
翔は青年を見て、兄さんと言った。
どうやら、この青年は翔の兄のようだ。
「後ろにいるのは、転校生だね。僕は、月島 司です。翔の兄でこの学園の生徒会長をしています。よろしくお願いします」
「「よろしく」」
生徒会長こと司は、転校生 浸りに対して敬語で話していた。このことを翔は理解していなかった。
「自己紹介は終わりましたか?」
部屋の奥から女性の声が聞こえた。
「そんな所に立っていないで奥まで入ってきなさい」
「すみません」
翔がその女性に謝り、学園長室に入っていった。
部屋にあるデスクには、若い女性が座っていた。
「久しぶりだな、百合」
最初にしゃべったのは、美月だった。
教室に居た時の態度とは違っていって、男の子っぽいしゃべり方だ。
「ええ、お久しぶりです。美月様、太陽様。二十年ぶりですね」
百合と呼ばれた女性は、美月と太陽のことをさまづけでよんでいた。
司と翔はこの状況をただ呆然と見ていた。
「様は付けなくていいぞ。俺達は百合が学園長をしている学園に転入してきたんだし。なぁ、美月」
「ああ」
百合と呼ばれた女性はこの学園の学園長らしい。
美月と太陽は、百合を昔から知っているような口ぶりで話している。それは何故だろう?
「分かりました。美月さん、太陽さん。でも、敬語は直りませんよ?」
「それは仕方ない」
三人は久しぶりの再会を喜び、楽しそうに話していた。
感想や誤字、直した方が良いところなど 教えてください。
黒猫