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螺旋脳  作者: miru-kuru
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疎外

この感覚はなんだろうか?

寂しいような。

苦しいような。

羨ましいような。

屈辱的なような。


さっきから、胸の辺りをぐるぐる駆け巡り、

脳の中まで不安でいっぱいにして、

あたしを少しづつ壊していくもの、崩していくもの。

前にも何度か味わって、

何度も同じ気持ちになった。


思い出す。

疎外感


自分がもっとも望み、最も嫌っているもの。

今、とてつもなく大きな疎外感で、私の心は埋め尽くされていた。

広くもなく、狭くもないこの空間は、

あたしとは無関係に幸せを紡いでいる。

笑顔の人間(私には顔のない人形にも見える)は、枠の中で強く強く結束する。

あたしは、その枠に入れない。

否、きっと入ろうともしていない。

ギトギトと絡み合ったそれらが、なんだか汚らわしいものに見えて…

違う、決して汚らわしいものなどではない。

わかっている。

純粋なのだと。

それでも信用できないから、私は中を見ようとしない。


怖い

独りになりたくない

疲れる

誰とも話したくない

汚らわしく絡み合っているものは、紛れもなく自分自身だ。


私はやっぱり中に入りきれず、ゆっくりゆっくり泣きながらその場を離れる


一度は足を踏み入れた場所だが、今は全くの別世界だから。

信じたくても、裏切られた世界だから。

ただ、自分が逃げたいだけだとわかっている。

自分は卑屈になっているだけだとわかっている。

頭を抱え、涙を流し、空間から、そっとそっと逃げ出すように。


愛おしく愛おしく愛おしく

そして、とても閉鎖的な空間で…。

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