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踊る王?

九京――龍伯の首都


その最奥、龍殿と呼ばれる神域のような空間に、

優美な琴の音が響き、透き通る笛が空気を撫でる。


女官たちは舞い、音に合わせて芭蕉線をなびかせる。

その光景はまるで、古代の神々をもてなす儀式のよう。


そして――その中心に、優がいた。

優が寝台に偉そうに寝そべるその姿――


ただの“ちび”ではない。

その服装は、龍殿のドレスコードにふさわしい、

豪華絢爛なちび華服チャイナドレス


深紅に金刺繍、龍と鳳凰が絡み合う神聖な文様

短めのパフスリーブに、金糸の縁取り

サイドスリット入りで、動くたびに煌めく


龍の紋章が刺繍された黄色のリボンが結ばれている

まさにチャイナ娘の象徴――

優の髪は、左右に高く結い上げた団子ツインテール。


絹の枕、金糸の掛け布、香の漂う空間。

片手には白酒、もう片手は女官の膝枕に沈められている。

「にょほほほ……よいかな、よいかな」


その満足げな笑みは、まるで龍殿の王。

隣では女官たちが芭蕉線を優雅に振り、風を起こす。


白酒の香りが漂う中、優は目を細める。

「この世にこれ以上の快楽があろうか……いや、ない」


一人の女官が、そっと膝をつき、

銀の皿に乗せた果実を差し出す。

「優様、あーん……」


優は、ふふんと鼻を鳴らしながら口を開ける。

「うむ、よきかな。生娘の味がするぞ」


女官たちは微笑み、さらに舞を深める。

その空間は、まるで“楽園”。

龍殿最奥――静寂と雅の空間。

優美な琴、透き通る笛、女官の舞。


すべてが古の音に包まれていた――が。

突然、優が白酒を飲み干し、

団子ツインテールを揺らしながら、

**指をパチリ!**


その瞬間――

琴と笛の音が、まさかのPOPミュージックに変貌!

ベースが効いたビート

シンセが煌めくメロディ

女官たちの舞も、リズムに合わせてクラブ風に!


優は飛び起き、寝台からジャンプ!

中央に着地し、両手を広げて叫ぶ!

「みよ!優様直伝――盆踊りロマンティックだーーーーーーー!!」


両手をくるくる回しながらステップ!

団子ツインテールがリズムに合わせて跳ねる!

華服の裾がひらりと舞い、金の刺繍が光を反射!

途中でターンしながら「にょほほほ!」と笑う!


女官たちも戸惑いながらもノリ始め、

芭蕉線を振りながら優POP盆踊りに参加!


天井から謎の光がレーザーのように降り注ぎ

寝台がDJブースに変化(謎の力)

琴奏者がギターを持ち、笛奏者がマイクを握る!


龍殿に響き渡るPOPミュージック――

雅な空間が一転、フェス会場と化したその瞬間、

龍伯琳が、何事かと姿を現す。


琳は、静かに奥の扉を開ける。

その瞳に映ったのは――

女官たちが芭蕉線を振りながらノリノリで踊る

琴奏者がエレキギターをかき鳴らし

優が中央で団子ツインテールを揺らしながら、謎の盆踊りステップ


琳は一瞬、言葉を失う。

「客人……何を――」


だが、その言葉を遮るように、優がターンしながら叫ぶ!

「おおお!琳ちゃん!踊ろうぜ――――ほぅーーーーー!!」


優は両手をくるくる回しながら、

足をパタパタさせて、**“優の盆踊り”**を披露中。


「これは優様直伝!世界を感じる盆踊り!ロマンティックだーーーーー!!」


琳の反応

一瞬、眉がピクリと動く、 口元がわずかに引きつる

だが、龍脈の流れが乱れていないことに気づき、冷静を保つ

「……龍脈が乱れていない……むしろ、安定している……?」


琳は困惑しながらも、優の踊りに静謐の共鳴を感じ取る。

(この踊り……龍脈を整えている……?)


優は無意識に龍殿の空間を調整している

つまり――ふざけているようで、実は龍脈の調律者


琳は深く息を吐き、

静かに袖をまくりながら、優に歩み寄る。

「……一曲だけ。踊って差し上げます」


優は歓喜の声を上げる!

「よっしゃああああ!琳ちゃんと盆踊りデュエットだああああ!!」


龍殿の騒乱は、瞬く間に宮中全体へと波及した。

使用人、士官、貴族――

誰もが「何事か」と足を運び、気づけば祭りのような熱狂に包まれていた。


提灯が吊るされ

即興の太鼓隊がリズムを刻み


その熱狂の中心に、突如として響き渡る――

「貴様ら、何をしている!!」


龍伯星

その声は雷鳴の如く、祭りの空気を一瞬で凍らせた。


太鼓の音が止まり

提灯の火が揺れ すべての者が動きを止め、

星を見て恐れた。


だが、ただ一人――

優だけが踊り続けていた。


星の目が、優に向けられる。

「……なぜ踊る。音は止んだ」


星の冷たい声に、優は不満げに眉をひそめる。

団子ツインテールを揺らしながら。


「何だテメー、これからって時に止めんなよ!」


優は、ちび華服の裾を翻しながら、

堂々と星に近寄り――ガンをたれる。

その態度は、まるで龍殿の王。


だが、星の額に青筋が浮かぶ。


星の魔力が、無意識に空間を圧迫する。

龍殿の床に、亀裂のような裂け目が走る。

「我を知らねか――久遠優よ」


その声は、雷鳴のように響いた。

星の瞳が、優を射抜く。


優は一瞬、ビクッと肩を震わせる。

そして――

「琳ちゃーん!あの兄ちゃんこわいよーーーーーーー!!」


優はくるりと回って、

団子ツインテールを揺らしながら、琳の体に抱きつく!


琳は一瞬驚くが、すぐに優を抱きとめる。

その腕は、まるで姉のように優しく、そして強い。

「……星、少し落ち着いて。彼女は“龍脈の器”かもしれない」


星は眉をひそめる。

「器……?このふざけた踊り子がか?」


琳は静かに微笑む。

「ふざけているようで、龍脈を整えている。あなたも感じたでしょう?」


星は沈黙する。


その瞳に、わずかな揺らぎが走る。


久遠優――

その名が、ただの“ちび”ではない可能性を帯び始めていた。

そして、龍殿の空気は――再び、踊り始める。

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