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遭遇、そして考察。
それから。
るるちゃんは、入院した。
腕は一生直らないかもしれないけど、それで良いよ。と、るるちゃんは言っていた。
良いわけが、無いけど。
私は、お見舞いにいつも花を持って行く。
るるちゃんは、花が好きだから。
__とある日、杉浦と出会った。
それは、病室での出来事だった。
私がいつものように病院の廊下を歩いていると、あいつの声と、白髪の少女の声が聞こえた。
「……絶対に…………て、やるからな……」
「莉子様、……を………………」
その病室から、急にドアが開いた。
まぁ、オチは分かりきっている。
居たのだ。
双方が目を見開く。
白髪だけは目を閉じている。
杉浦が、刀を構え、そして仕舞う。
「……妹の前だ。勘弁してやるよ」
私は、何も言え無かった。
その後は、言うまでもない。
私は、その晩は寝ることができなかった。
何かが、だ。
何かがあるような気がする。
なぜ神獣様を狙うのか。なぜ人を殺すのか。
それは、未だに分からない。
でも、でも。
病院での出来事、そして、妹が関係していることだけは、確実だった。