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愛及屋烏

「えっと…ごめん、普通にきもい」


佐藤ひなた、俺は夕方4時15分に失恋をした。


いつからだろう、わからない

いつの間にか好きになっていた。

俺より大きな背中

頼りたくなるその人柄

運動神経抜群な上に成績も優秀


それに比べ俺は昔から

性格や行動しまいには顔までもが

女っぽいと言われ続け

自分自身も今まで女にドキドキした事は

1度もなかったし、気がついた時には

もう男しか好きになれないのだと自覚した。

なにより司を見ている俺の目は

他の人から見ると好意の眼差しに見える

と言う人が大半だろう、確かに俺は恋をしていた




中須賀司、俺は放課後佐野に告白された。


正直、佐野からの好意は全く感じられなかった

まさか男に告られるとは思ってなかったし

佐野とは特別仲がいいわけでもなかったから

別に気まづくなってもいいと思って俺はあいつに酷いことを言った。

だけどあれが本心だ、てきとーに理由作ると

逆に佐野の闘争心を燃やしてしまうかもしれないと勝手に思い込んだのも一理あるけど

これが本当の俺だ、どうだ嫌いになったろ

とっとと俺なんかより良い奴見つけろ

居るだろ、花凛とかさ。




伊藤花凜、私は佐野が男を好きな事は知ってた


中学からの仲で私はずっと佐野が好きだった

理由はたまに見せる笑顔に惚れたそれだけ

けど佐野は女子に愛想がない、もちろん私にも。

連絡先を交換してもらったのもつい最近で

でも返事は3日に1回くらい

だけど私にとっちゃそんなの把握済み

中須賀を好きだって事は、

佐野のTwitterの裏垢で知った

乙女かよってツッコミたくなるくらい

可愛いツイートをしてた。

で、同じクラスにNで男子は中須賀しか居ないからそのとき確信した。


そして今日放課後中須賀に告白してるのを

偶然見てしまった。

中須賀は酷い振り方をしたと思う

あいつが去った後、佐野は泣き崩れていた。

あんな姿初めて見た

守ってあげたい、なにか助けになりたい

私は本能的に体が動いた。

なにもかける言葉を考えずにいかにも同情してる顔で足を進めて出た言葉は


「ねぇ、私にしなよ」


何言ってんだ私は、佐野はそれどころじゃないのに私は自分のことばっかり

もちろん返ってきた返事は


「こっち来んな」


私は何も言わずに佐野の肩に触れた

この時の私はどうかしてる

自分でもわからない

佐野は私の手を振りほどいて


「やめろ!!」


私の顔を見ないで声を震わせそう言って

鬼から逃げるように走っていった。

あーあ、絶対嫌われたバカだ私は

あの時何もしなければきっと上手くいってたのに。私も佐野の涙の跡の上に座って空を見た

後悔と嫌悪でとりあえず涙が出た

そんなときちょうど夢が来た。




田中夢、叶わない恋をした。


中2の秋に好きな人が出来た

その人は私を救ってくれた人

クラスも違えば名前すら知らない私を


「馬鹿なことしてないで机にしがみついてろブス共が」


彼女はそう言って周りに居た女の子を全員敵にした。


「出たー厨二病」


「どの面下げて言ってんの?笑える(笑)」


一瞬にして標的は彼女に移った、その時


「私の邪魔する奴は消えてもらう」


彼女はそう言って次々と

女の子を蹴飛ばしたり殴ったり

まるで映画のワンシーンかのように

華麗に表情を変えずに女の子を投げ飛ばす

その姿から一瞬足りとも目が逸らせず涙が出た。

すると騒ぎを見た先生たちが来てひと段落着いた


一週間停学になった後、花凜は学校に来た。

校長、保護者にペコペコしてる花凜に

すごく申し訳なかったし私はなんと声をかければいいか分からなかったけど恐る恐る


「あ、ありがとう、私のせいでこんな事になってごめん」


と言うと彼女は


「柔道してたからほんとは出しちゃダメなんだ(笑)私は伊藤花凛、あんたは?」


その後花凜はあの件については一切触れず私たちは友達になった。


中3になって同じクラスになり

花凜に影響されて私も少し明るくなれた

今まで虐めてきたいじめっ子ももう近寄らなくなった。問題児扱いされてた花凜だけど

私にとっては正義のヒーローで

世界一かっこいい世界一大好きな人


それが恋愛に発展したのは高校に上がる前

同じ高校に進学すると知った時の喜びが故に花凜にハグをした日のこと。

そのとき私は今までにない緊張感を感じた

心臓の音がうるさかった

花凜はそんなのに気づかずに私の耳元で


「これからもよろしく大好きだよ夢」


息が詰まった、そこからは記憶が無い

気がつくと家に着いていた。


「あ!目、覚めた!もーいきなりどーしちゃったの?まさか私と同じ高校なのが嬉しすぎて失神した?」


そうだよ、だけどそれ以前に

花凜を見る目が今までと違う気がした

他の人から見ると好意の眼差しに見える

と言う人が大半だろう、私は恋をした

いや、正確にはあの時から恋をしていたと思う。


それからちゃんと目を見て話せなくなった

体育の着替えで花凜が服を脱ぐ時

他の女の子と話をしている時

男子と下ネタで盛り上がっている時


ドキドキしたり胸が苦しくなったりするんです。

これをきっと皆恋と呼ぶんでしょう?


だけどそれは花凜も一緒だった。


花凛は空を見ていた。


誰かを想って。

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