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ばばばばばばっばばばっば

じゃじゃ\\nn

ゴトーを待ちすぎた

                      音無静

Prorogue


「ちょい待ち。…っはぁ。秒で着くからぁ。はぁ」

とか言ってる人。せめて分単位にしよう。

いや、分かるけれども。イディオム的なものなのだろうけど。

あれは死語だと思っていたが。

ただ電話で焦っているのは伝わった。息切れで切れ切れになっていたし…。

急な約束ではあったからまぁ仕方ない。

明日の予定聞いたら、ちょっと困惑顔だったもん…

その点については自分も反省してる。

はい、当方の不手際でございます。ごめんね、後藤。


       でも後藤は何秒何千秒かかってもやっぱり来なかった。        


Interlude…


「やっぱり人間じゃない。」

「えっ?人間だよ。」

「だってさぁ、人間はさ…こんな手って暖かいもんかな。」

「いや、冷血動物みたいな感想! …分からないけど…。」「普通じゃない?」

「じゃあ僕が人間じゃないのかな。」「人間だとしても、ゾンビだ。」

「いやいや人間だとは思うよ?あー、ちょっと手を」

「うん。」

「ほら。」

「…冷えピタ代わり…?」

「まぁ、手が冷たいほど心が暖かいって言うし、あれだね」

「でも割と人からはクールって言われるけど。」

「本当はそんなことないのにね。」

「?」「coolの意味を履きちがえてるのかな。」

「うん。」言葉の綾。

「やっぱりね」ポーズだけ。理解してない。

「…。」抱擁を交わす。

「でもさ本当に?」「本当に心の底からそう思ってる?」無意識的に言ってた。

「哲学的だね。」

「哲学的にゾンビ。」



Monologue



菰田は部屋にいる。7畳ほどの一室1人喋り歩き回っている。

「何よ。驚かすなよっ!やっぱもう着いてるんやん。」

あいつから連絡「」

少し苛立った様な顔持ちで歩く。 「しかしこういう奴だ、後藤は。」

隣部屋で電子音が鳴り響いたのに即座に反応する。

案の定。早すぎ。

「よくもこんな空々しい音が出せるな」と苛立ちは募る。

ピーンポー。  はいはい、

いつものことだが、インターホンって

なぜこんな音にしたのだろう。来訪者が来るたび少し気分が悪くなる。

なぁふざけんなって。お前、鍵持ってるだろ。

解除ボタンを押そうとする。

しーーん....

ふざけんなよ。あーかったるい。

確かカメラにはなにも映ってなかった筈。

「鍵で入ったんやな。」

嫌な予感しかしない。

そうすると、まただよ。 甲高い音。

ぴーんぴぴーんピンぽン! 

「うるさいって、お前、悪戯にも度が過ぎるぞ。」

思わず口に出た。言ってて気づいた。

「あぁ、」これ、「言わないと収まらないヤツじゃん。」

画面越しより何より直接言ったほうが早い、そう思った。


たまらずドアを開けて飛び出した。怒りの情動。

真っ赤にしていたら激おこぷんぷん丸と揶揄されそうだという考えを押し除けて

左右を見渡す。いない。

階段を下る。煩わしい。


エレベーターは上に上がってくるところだった。

笽島えー今、来たところやって おじちゃんがな、空けてくれてん、と言った。

そう言われてしまえばそれまでだ。

もしかして嘘なのか。

「途中の階で隠れてたんやろ?」

「大体お前、鍵持ってるやん?」

「今日は忘れててん。そんな嘘つくわけないやん。笑」

「ちな、おじちゃんは何階で停まったん?」「10階やけど?」

ま、いっか。 話は本当らしいし。


そう思って軽く引こうとした扉が、開かない。

ガチャガチャと嫌な金属音が鳴り響く。

「なぁ瀧川」顔を見合わせる。

「締め出されたな」



エレベーターは止まっていた。

悪戯をして一階まで帰る、そんな時間はないはずだ、

もしかして嘘なのか?途中の階で隠れてたんやろ?

「あ?鍵?忘れてたんだよ。ありがとう開けてくれて。」

なりすましだったのか!?



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