第5話 2人の刑事
天弥君の学校での生活
1回目の10分休憩 スマホをいじる
2回目の10分休憩 スマホをいじる
3回目の10分休憩 スマホをいじる
昼休み 弁当をいじりながらスマホを食べ、食べ終わったら昼寝
5回目の10分休憩 スマホをいじる
掃除 トイレ掃除
帰宅、教室からでるタイム なんと30秒!
「天弥、尾行されてるぞ」
「尾行?」
天弥は足を止めて後ろを振り返る。電柱から少しだけうちの制服が見える。女子生徒だろうか?
「さっきお前の顔ガン見してた奴だ。」
「ああ、溝口さんか。でもなんで」
「そりゃお前、1つしかないだろ」
「なんだよ」
「お前のことが好きなんだろ。」
「はぁ・・・・お前なぁ、溝口さんみたいなクラス1可愛い子が、俺みたいな友達のいない奴のこと眼中にもないだろ」
「アウト オブ 眼中ってやつだな」
「なんだそれ?」
「それよりもどうする?何してんのか聞くか?」
「いいよ別に。早く家帰って姉ちゃんの魂を探す方法を考えようぜ」
俺は再び歩き出す。
「あ・・・・」
家から帰る途中にあるコンビニ。そこから少し離れたところで主婦と話をしている2人の男性の姿が目に入る。
1人はスーツを着こなしている成人男性、もう1人はヨレヨレのベージュのコートを着ている。
「刑事コロンボみたいな格好な奴がいるな!」
こいつさっきからなんのこと言ってんだ。
俺はそのまま通り過ぎようとするとコートを着た男性と目が合う。
でか。それが改めて見たときの印象だった。身長は190近くはあるだろうか、鍛えあげられた肉体が服越しでも分かりその鋭い目つきがなんとも厳つさを増しにしている。
その男性は俺と目が合った途端、こちらに歩み寄る。なんだか嫌な予感がする。
「ちょっといいかな君。」
見た目とベストマッチなドスの効いた声、ほんの少しだがビクッとなった。
「なんですか」
「君、秀叡高校の生徒でしょ。下校中?」
「まぁ、そうですけど」
「あの後ろで隠れている少女も?」
男は後ろの自販機に隠れている溝口さんに目をやる。
「まぁ、そうだと思いますけど」
「なにやってるの、あの子」
「分かりません。今日突然僕のこと尾行してきて」
「ほう。」
男はしばらく自販機の裏に隠れている溝口さんに視線を送る。少ししてまた俺に視線を戻す。
「あ、言い忘れてた。俺、こういう者なんだけど」
ポケットから警視手帳を取り出し、俺に見せる。
「熊山 虎之助?」
「こいつまじのコロンボじゃねぇか!」
安らぎは驚いた様子で言う。
「親が強い動物とかがが好きでね、名字に熊が入っているのに下の名前に虎を入れたんだよ。全く、これじゃあ喧嘩しちゃうじゃないか。」
「はぁ。」
俺は空返事をする。
「まぁそんな話をするために君を呼び止めたんじゃない。実は、昨夜この近くで男性の遺体が見つかってね、その聞き込みをしてたんだ。」
胸が浮き上がった感じがする。男性の遺体って、鎌の死神に殺された男性のことじゃないか?
俺は心拍数を上げながらも平然を装う。今ここで死神のことを言ったってどうせ信じてもらえないし逆に俺が疑われるかもしれない。そんなのごめんだ、なんの当たり触りのない回答をするんだ。
「そうですか。」
「近隣から19時30分頃に男性の叫び声が聞こえたという情報もはいっているんだ。君も何かしらないかい?」
その叫び声は多分俺だ。
「いえ、僕はなにも・・・・」
俺と虎之助さんの間に沈黙が走る。虎之助さんの鋭い目つきが俺の目に突き刺さる。
「おい、何してんだ」
すると先ほど主婦に聞き込みをしていたスーツの男性がこちらに来る。
「いや、ちょっと聞き込みを・・・・」
「怖がってるじゃないか。」
「怖がってなんかないよな?」
「いや、怖かったです」
「え?ちょ、おい」
「すまないな。コイツ、こんな面だからとても怖がられるんだ。でも根は優しいから安心してくれ」
「い、いえ」
「この辺で変な叫び声とか聞こえなかった?」
「いえ、聞いてませんね」
「そっか、ごめんな。時間取らせて」
「い、いえそれじゃあ失礼します」
俺は頭を下げてその場を後にする。
後ろから溝口さんの声が聞こえる。おそらく捕まったのだろう。
「さっきの虎之助とか言う奴、めちゃくちゃこえー顔してたな」
「そうか?別にそんなでも無かったけど」
俺は震える足を必死に堪えながら言う。
***
「結局、あの女の子もなにも知りませんでしたね。」
俺は先輩である浅沼 亮に言う。
「ああ、だが昨日の夜7時30分。男性の叫び声がきこえたとの証言が5人から取れている。」
「全員が声だけで誰も一部始終を見ていない。無関心にもほどがあるだろ」
「しょうがないだろ、この辺では夜中に不良の騒ぎ声がうるさいという苦情があるんだ。今回もその類いだと思ったんだろ。そもそもこれが他殺なのかもわかっていない」
俺は被害者の身元や遺体時の状態が乱雑に書かれた自分のメモを取り出し、もう一度確認する。
石村 俊吾
年齢は35歳 息子と妻がおり、両親はすでに他界。職業は広告会社員、普段は深夜まで残業をしており昨日は久々の定時帰宅。遺体が見つかったのは今日の10時25分。最初は酔っ払いが寝ているだけかと誰も気にしなかったが夫が帰ってこないという妻の石村 響子の通報と、家の横でずっと寝てる男性がいるという家主からの通報から石村 俊吾と発覚。身体にこれといった外傷はなく、死亡した場所も顔の鼻血と地面に付着した血痕から死亡現場と発見時の場所は同じとみていいだろう。現場に猫の毛があったことと石村響子の石村俊吾は猫好きという証言から猫に近寄ったところで何者かに殺害、または突然身体に異常が起きて死亡と推測。
「全く不可解な事件だ。体にはとくに異常がないから病死の可能性は低い。かといって大きな外傷が見られないことから他殺の可能性も低い。先輩はどっちだと思います?」
「なぁ虎之助」
「はい?」
「今日入った通報とこの事件、関わりがあると思うか?」
「ああ、公園に大量の出血と凸凹になった地面ができてるという通報ですか?確かに同時期にこんな奇妙な事件が2つも起きるなんて気になりますね」
「だがあの公園に付着した血の量は石村の外傷からは同じと思えない。」
浅沼はタバコを取り出し、百円ライターで火を着ける。
「検査結果、もうすぐですかね」
「さあな」
「俺は、あの少年が気になります。」
「あの少年って、さっきの秀叡高校の生徒か?」
「はい」
「どうしてそう思う?それにせめて疑うなら後ろにいた女の子の方だろ}
「あの小娘は多分なんもしりませんよ。」
「じゃああの少年は?」
「刑事の勘ってやつですかね」
「根拠なしっと」
「あながち外れて無いかもですよ。さっきの少年、冷静を保っていたけれど『男性の遺体』って聞いた瞬間、すこしびくついてた気がするんですよ。」
「そりゃ自分の町で遺体が発見されたら誰でもびくつくだろ」
「でもあの少年のはそういうのじゃ無かった気がするんです」
「はぁ・・・・調べて見るか?」
浅沼はため息と同時にタバコの煙を吐き出す。
「はい」
俺は鬼の笑顔にならないよう少しだけ微笑む。
「たく、もう少し見た目を直せば少しは怖さ軽減するってのに」
なんかもう書くこと無いです。色々書くネタ考えてみると別に大した人生謳歌してないことに気づいたんです。今日なんて24時間のうち23時間10分は自分の部屋にいました(わりとガチ)やはり良い小説を書くには自分でネタを探しに外に出ないと行けないと思うんですけど如何せん体が言うことききません。もしかして病気・・・・!?