8月9日-(5)-
昨日決めてたとおり、今日の国王は村井くんで、朝の集会は、村井くんが決めた法を確認するだけで終わった。
告発は法の違反があってから5分以内にすること、っていうのが、その法。
スゴク大事な法だ。
どうして今まで誰も作ってくれなかったんだろう・・・
(でも?)
どうして5分以内なんだろう、もっと短くすれば誰も告発されないんじゃないのかな、って思ったとき丁度安齊さんが仁藤くんから教わってるのが聞こえた。
(ああ、そうなんだ)
聞いたら、そっちはそれで納得できた。
元々告発できないようにする法を作るのはマズいみたいで、告発できなくはないくらいのギリギリで分かり易い時間だと5分ってところのようだ。
村井くんがスゴク良く考えてくれた法なんだろう。
そういう意味でいえば、法の適用は遡及しない、っていう昨日の長谷田くんの作った法だってそうだ。
この二つが、もっと早くから決まってたら、いろんな人は助かってたかもしれない。
安齊さんが仁藤くんと鹿生くんと一緒に行動するのは前からだけど、こんなことになってからできたグループみたいなのもあるみたいで、気付いたら、あたしはグループみたいなのに入れてなかった。
おとといまで、あたしは、理璃と一緒にいれた。
でも、ただ一緒にいたってだけで、あたしは本当に大事なとき理璃と一緒にいれなくて、そのせいで理璃を助けられなかった。
確かに、あたしが一緒だったからって、理璃を助けられたかどうかなんて分からないし、やっぱり同じになったんじゃないかっても思う。
理璃を独りにしてしまったことは悔やんでも悔やみ切れない。
本当に大事なときにあたしもいれてたら、今よりもう少しマシな後悔をする資格があったかもしれないのに・・・
独りでいちゃダメだっていうのは、今となっては一番守らなけりゃいけない決まりで、あたし、今からでもどこかのグループみたいなのに入った方がいいんだろうか?
同じ部屋で過ごしてる舟山さんとか一ノ木さんとか?
おととい、シャワーから出てきたとき、理璃がトイレに行ってるって教えてくれたのは一ノ木さんだった。
どうして理璃は、あたしを待たないでトイレに行って、そのとき誰と会って、誰に告発されて、裁かれしまったんだろう。
仲良くするのとは違っててもいいし、できる限り協力し合わないといけないのも分かり過ぎる程分かったけど、でも、そんな都合が良くいくものだろうか。
誰かと一緒にいれるようになっても、あたしは要領がいい生き方をしてこなかったから、その誰かから理璃みたいに接してもらえるはずがない。
(安齊さんは、あたしみたいなのに今日も声を掛けてくれたけど・・・)




