8月6日-(6)-
「・・・・・」
スゴク嫌な気分だ。
だから、ホントはさっさとシャワーを浴びたい。
でも、ここからだとシャワー室が遠い。
それに、これで今日は終わりじゃなくて、次だってまだあるかもしれない。
「・・・」
おとといよりも昨日、昨日よりも今日の方が、しんどかった。
だから当然、いつまでたっても、こんなことに慣れれない。
(でも・・・)
もうこうしていくしかなくなったんだし、いいかげん平気にならなきゃいけない。
「みんな、今日は終わりだよ」
心も体も疲れて身動きもできないでいたら、三田さんの声が聞こえてきた。
今日の分が全部終わったって分かった。
「じゃ、明日も頑張って」
いちいち感情動かすのも疲れるし、正直しゃべるのまでめんどくさいから
「・・・・・」
床とかそこいらに散らばってる服を集めて回ろうと体を起こした。
そのとき
「あのさ」
ずっとイスに座って、あたし達を見てるだけだった森さんが口を開く。
「珠美佳ぁ、このままじゃヤバくない?」
言葉尻の上がり方がヒドい。
「え?」
声を掛けられた三田さんが森さんを見る。
「なに・・・が?」
小さな声で聞き返した
三田さんのビクついた様子からすると、あたしと同じで、森さんが何を言いいたいのか分かってないみたいだ。
「何日、今日?」
冷たい言い方だ。
「え?」
森さんに聞かれた三田さんが端末を見る。
同じように、あたしも端末を見る。
「・・・6日だけど」
「ヤバいよね?」
いま問い詰められてる三田さんは、自分が何を聞かれてるのか分からないんだから、変な答えを言うわけにもいかないんだろう
「・・・」
黙ったままだ。
(もう服なんていいよ・・・)
このまま逃げ出したい。
「つかえねー」
ボソッとつぶやく森さん。
(次はあたし・・・)
「ねえ、広魅」
(やっぱり・・・)
「ヤバくない?」
「うん・・・」
森さんがマジでイラついてることだけは分かってるのに、あたしだって何も答えれない。
だけど、三田さんみたく黙ってると、もっと森さんの機嫌が悪くなるはずだし
「そうだね」
これ以上機嫌を損ねないため、取りあえず合わせることだけしてみた。
「だよね」
森さんはイスから立ち上がった。
「じゃ、どーしよっか?」
「え?」
「こんなヤバいままでいくの?」
「・・・」
みんなもあたしも、いまだに全然、森さんの言いたいことが分からない。
「・・・そんなこと、ないけど」
でも、森さんの機嫌を取り続けないわけにいかない。
「はー」
ため息をつきながら、グルグル首を振って髪を左右に流す森さん。
「バッカじゃないの」
耳から少し離れた辺りを何か通り過ぎていった。
暗くてよく分からないけど、手近にあった物を投げ付けられたみたいだ。
「・・・ゴメン」
あたしには、もう、謝るくらいしかできなかった。




