8月5日-(1)-
地獄へと続いてる道って
なにでできた道だろう?
薄明かりの中で目を覚ます。
隣の部屋からもれてくる光のようだった。
グッスリ眠ってた、かどうかは分からないけど、眠れないまま朝になってしまったわけじゃないのは確か。
あんまり昨日は眠れなかったせいかもしれないし、考えてみれば、不思議ってほどのことじゃない。
だって、あたしは昨日までに死んでしまった4人の誰とも友達じゃなかった。
そりゃ、4人と同じクラスではあったから、4人と話したことくらいはあるけど、ただそれだけ。
ふつう、そのくらいの関係を友達なんては言わないはず。
だから、スゴいショックを受けたのは最初の日だけ。
おとといに戸田くん、昨日は工藤くんが死んだけど、大して何も感じなかった。
しかもたぶん、それってあたしだけじゃなかったみたいだ。
長谷田くんとかが言うので、昨日手分けして工藤くんを探しに行ったけど、一緒してた人達の中に、必死な感じで探してるみたいな人なんていなかった。
あたしもブラブラ歩いてただけで、工藤くんを探そうとは思ってなくて、逆に見つけたくないとさえ思ってた。
だって、みんな口には出さないようにしてるだけで、工藤くんが生きてるわけないんだから、誰が好き好んで死体を見つけようとするの?
当然、みんなテキトーな探し方をしてた。
あ、でも、長谷田くんとかは頑張って探してるようだったから、もしかしたら死体の工藤くんを見つけようとしてたのかもしれない。
あたしは、友達でもない、ただクラスが同じだけの人のために、一生懸命にはなれないし、あたしに何か得があるってならともかく、逆にあたしの重荷になるんだったら、もう関わるだってイヤ。
昨日の夜の集会で長谷田くんが工藤くんが死んでたってことをみんなに言ったんだけど、工藤くんのことは集会の前から、うわさみたいなのを聞いて知ってた。
長谷田くんの話も、うわさも、あたしが分かり切ってたことを知らさてきたただけのことだったから、それを聞いて別に気が重くなったりなんてなかった。
だから、寝るののジャマにもならなかったんじゃないかなって今は思う。
今日は眠れててホント良かった。
昨日眠れなかったのは、絶対おとといあたりから考えてることのせいだ。
(いつか、あたしの番が来る)
昨日は、正直あたしの番が来なかったことにホッとした。
あたしの番のことだけは考えないようにしたい。
そうしないと、平気でいれないから。
でも、気が付くと、また考えてる。
(あたしの番がいつか来る)
ダメだ、ダメだ、考えちゃダメだ。
(あたしの番は、いつ・・・)




