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LEVIATHAN~Sodalis~  作者: 黄帝
114/267

8月12日-(1)-

 今日の賭けレートだと

 明日が来る確率は6割

 「まだか・・・」

 朝起きてすぐ端末を確認したが、届いてたメールは昨日鈴木が裁かれたことを知らせる内容のものだけで、榮川がどんな法に決めたか知らせるものは、まだ届かない。

 「・・・・・」

このところ日付が変わると、その日の国王の決めた法が送信されていたものだから、今日もそうなのかと思ってた。

 榮川は、外見があんな感じのせいで、ここに来る前いつも一人きりでいるのが余計目立ってたし、ここでも集会室で見るときは隅に座って誰と話すでもなく過ごしてただけだった。

 そんな奴が急に国王になるとかって立候補しただけじゃなく、森の気を悪くするような態度をとってまで国王になった。

 そんなに国王をやりたいってんなら、オレでなくたって、みんなが榮川の奴は何をするつもりなんだろうと思ったはずだ。

 でも、まだ何をやろうとしてるのか分からないし、メールが届く前にあれこれ考えたってしょうがないんだから、気にしないことにしよう。

 それよりはビックリしたのは前田だ。

 森の取り巻きグループに入ってないと思ってた前田が、昨日からオレ達の部屋に移ってきた。

 前田がいた一番奥の部屋は、昨日、残ってた方の鈴木が死んだから一人部屋になったらしく、森が前田に部屋を移るよう誘ったんだってことになってる。

 森に誘われて部屋に来たって時点で、前田が森の取り巻きになったってのは間違いないだろう。

 森の取り巻きの女子は、三田、矢口、猪戸、一ノ木と前田ってことになったから、6人グループだ。

 逆に、森の取り巻き以外の女子なんて、安齊、舟山、榮川の3人だけ。

 このうち安齊は、最初っから仁藤と鹿生ががっちりガードしてるし、舟山は村井達の部屋にいるくらいだから、村井達とどっかでつながっててもおかしくない。

(榮川は?)

 部屋で女子連中の話が聞こえてきてる限りでは、みんな榮川と話すことさえないみたいだ。

 一ノ木と舟山はオレと違う部屋だから確信まではないけど、そもそも榮川と話のできるような奴らでもない。

 だから、実際に何回か見掛けた榮川の話し相手は、全部が安齊。

 とはいっても、組んでるってほどのつながりは安齊と榮川にないんじゃないかと思うから、榮川と組んでるような奴は誰もいないってことになる。

 榮川は今も昔も、ずっと一人だ。

 まあ、オレも森達とか同じ部屋の奴らと組んでるつもりはない。

 ただ、森の取り巻きグループの他に、仁藤達、村井達、長谷田と中岡っていうグループがあるんだとすれば、こういうグループの奴らと比べて、森達により近づいてるってことになるだろう。

(!)

端末が光った。

 やっと榮川の作った法が送信されたのか?

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